Snorre Magnar Solberg & Kristoffer Drevdal / DJ Fett Burger - No-No 4

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  • Club No-Noはレーベルであり、シリーズイベントであり、制作プロジェクトである。手掛けているのは、ベルゲン拠点のアーティストSnorre Magnar Solbergだ。彼は音楽観を共にするDJ SotofettやSVNとコラボレーションを行ってきた。Solbergが彼らと一緒に活動している理由は簡単だ。彼らと同じくSolbergも、いびつでミニマルな視点からテクスチャーとムードが肝となるクラブミュージックを捉えているからだ。しかし、Sex TagsやSUEDの作品が温かく爽やかな空間を想起させるのに対し、Club No-Noの作品ではダークな領域が探求されている。Solberg、Kristoffer Drevdal、DJ Fett Burgerによる鈍くくすんだダンストラック2曲を収録した「No-No 4」もその例外ではない。 いずれも、うす暗い沼の中を浮き沈みしながら行き交っているようなトラックとなっている。その印象作りに貢献しているのは、重々しいパンニングと大量の鳥の鳴き声だ。SolbergとDrevdalによる"No-No 4 A"の深く潜っていくグルーヴは、粘つくキックとウッディなタム、そして、心地よくも不気味なパッドだ。"No-No 4 B"はAサイドのリミックスと言っていい。Aサイドのパッドとぬかるむようなムードは保たれているものの、多くの素材でトラックが肉付けされている。15分に及ぶ壮大なトラックは微細ながら意外な展開で溢れている。例えば、7分頃に挿入される軽めのブレイクビーツや、その後どこからともなく現れるコード、そして、ビートレスの終結部に訪れる雨と雷の音などだ。シンプルなAサイドの方が個人的には好みだが、独自の暗さと澱みがあるという点で、どちらのトラックも鮮烈かつヒプノティックで、凄まじく強烈だ。
  • Tracklist
      A1 Snorre Magnar Solberg & Kristoffer Drevdal - No No 4 B1 DJ Fett Burger - No No 4
RA