Eri Ohno - Skyfire

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  • この1年くらいの間にAntalのセットを聞いている人なら、おそらく、Eri Ohnoの"Skyfire"を耳にしているだろう。彼女はスモーキーでソウルフルな歌声を持つ日本人シンガーとして堅実な成功を収めてきた。Rush HourのボスであるAntalはこれまでに同トラックを異色のアンセムへと変化させてきた。ブラジルのミュージシャンTim Maiaによる70年代後期のラテンディスコ・ナンバーなど、Antalによってアンセム化された、忘れ去られつつある名曲は他にもある。 "Skyfire"はもともと1981年にレーベルBetter Daysからリリースされたアルバム『Good Question』に収録されていた曲だ。Better Daysからの作品に代表される、80年代に制作された日本の音楽の多くと同様(Better Daysのカタログは異色のポップを好むファンにとっては名作の宝庫となっている)、この曲も確立したセッションミュージシャンによってまとめ上げられた滑らかな作品だ。同アルバムの中古価格は決して安くないため、Rush Hourによる今回の再発盤は歓迎すべき1枚だ。 "Skyfire"という曲を聞いた瞬間に認識できるのは、Yoshifumi OkajimaによるベースラインとOhnoのボーカルという、EQ使いを好むDJにはたまらない組み合わせがフィーチャーされているからだ。もうひとつの収録曲"Live Hard, Live Free"は、Ohnoの1980年のセルフタイトル・アルバムから抜粋したもので、電子音と生演奏が融合する、心地よいミッドテンポのディスコブーギーだ。タイトなギターの音色と吹き荒れるサックス上で歌声が躍動しいる。同じタイミングでRush Hourは他にも日本産ブーギーの7インチを2枚リリースしているが(Ryo Kawasakiの「Little One」とRuriko Ohgamiによる「Fuwari Fuwa」)、「Skyfire」はその中でも間違いなく突出している。
  • Tracklist
      A Skyfire B Live Hard, Live Free
RA