Mono Junk - State of Funk

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  • 数十年間に渡り、フィンランドのプロデューサーKimmo Rapattiは数々の名義を使いながら、トリッピーなミニマリズムとダークなアナログサウンドの制作を通じて柔軟な軌道を描いてきた。その中で数多く作品を発表しているプロジェクトがMono Junkであり、90年代から細分化し続け、かつてなく奇抜になっているテクノ/エレクトロサウンドを展開している。近年のRapattiは"Suomen Moroderit Theme"といった剛健でダークなトラックをSkudge WhiteやForbidden Planetからリリースするなど、その活動が再び目に入るようになってきた。Rat Life(Uncanny Valleyのサブレーベル)からRapattiにとって初リリースとなる『State Of Funk』では、ニューウェーブからの影響に焦点があてられている。 80年代色の強いがっしりとしたシンセが使われる「State Of Funk」のサウンドは陰鬱で朦朧としている。"Can't Understand"ではニューウェーブサウンドが鼓動している。そして、"Panic Of The Disco Fan"は冷ややかにドラマティックなトラックだ。どちらも高圧力で煮え立っているが、後者は、喜びと失望と共に奏でられるメロディによって天高く上昇していく。"Leave The Feeling"ではRapattiの強みが表れている。つまり、痙攣する奇妙なシンセだ。突如飛び込んでくるひねくれたループは見事だが、以前の作品と比べるとそれほどヒプノティックではない。本作を締めくくるのは無愛想なエレクトロ"State Of Funk"だ。トラックの底部で非常に低い帯域の音色が沸々と展開し、その上を陰鬱な声がかきむしるように囁いている。
  • Tracklist
      A1 Can’t Understand A2 Leave This Feeling B1 Panic Of The Disco Fan B2 State Of Funk
RA