Russell Haswell - As Sure As Night Follows Day Remixes

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  • 色んな意味で、Russell Haswellの「As Sure As Night Follows Day」(英語サイト)はリミックスに適していた。エクスペリメンタルなアーティストである彼が手掛けた最もダンスフレンドリーなトラックを収録していただけでなく、そのサウンド自体も骨格を剥き出しにしていて生々しく、解体と再構築を必要としているように思えたからだ。今回の12インチに集められたアーティストたちよりも優れた仕事をしそうな人はまずいないだろう。Haswellと共にGescomを画策していたAutechreのRob BrownとSean Boothは、音飛びしているような"Heavy Handed Sunset"の拡張版を、そしてBサイドでは、DJ StingrayとDiagonalのボスPowellが、容赦なく攻撃的なリミックスを提供している。 Autechreの作品という意味では、"Heavy Handed Sunset"の"Conformity Version"は驚くほど素直だ。BoothとBrownは原曲に4つ打ちを配置しており、トラックはプレイしやすいテンポになっている。しかし当然ながら、彼らはボロボロに歪ませた奇妙なグラニュラーサウンドを全開に使用してトラックの気力を削いでいる(このトラックをセットに組み込めるDJがいたらすごい)。もっとダンスフロア寄りになっているのはBサイドだ。どちらのトラックでも奇妙な方法で遊び心が表現されている。Powellは、インタビューの冗談めいた場面からサンプリングしたネタと乾いた音色のベースを武器に、がつがつとしたプロトタイプのテクノ"Hardwax Flashback"をノイジーなポストパンク/ノーウェーブスタイルで再編成している。荒唐無稽な面白いリミックスだ。しかし、本作で最終的に勝利を収めるのはDJ Stingrayによる"Gas Attack Atropine Mix"だ。Haswellが名付けた危ないトラックタイトルをまさに音で表現しており、兵器並みの電子音によって爆破と激震が発生する壊滅的なエレクトロを展開している。まったくもって深刻なムードなのだが、ピッチを落とした声が化学兵器について語り始めると、オールドスクールな軽薄さがトラックにもたらされる。
  • Tracklist
      A1 Heavy Handed Sunset (Autechre Conformity Version) B1 Hardwax Flashback (Powell Cov Megamix) B2 Gas Attack (DJ Stingray Atropine Mix)
RA