Takuya Matsumoto - Assembly

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  • Takuya Matsumotoの新作を待って18か月、2枚のEPが到着した。日本人プロデューサーである彼のリリーススケジュールは常に予測がつかない。デビューから3枚目に至るまでのレコードは、9年という月日をかけてゆっくりと発表された。そのため、Finaから「Places Of Colours」を発表した4日後に、Meda Furyより「Assembly」が登場したことには本当に驚かされた。しかし、Matsumotoの入念に仕上げられたきらめくハウスサウンドは、それほど変わっていない。 「Assembly」で最高潮に至るのは、多くのMatsumoto作品と同様、ゆったりとしたジャジーなクラシックハウストラック、"Be"と"Trash Track"だ。前者は間違いなくAndrés風のトラックで、暖かな低域と壮大なローズがグルーヴを躍動させている。"Trash Track"は弾力性のあるベースラインによってパンチのあるトラックに仕上がっているが、シンフォニー的なタッチと吐息を漏らすようなボーカルが打ち解けた空気を保っている。 "On The March"と"Rain Flower"では、程度の差はあれど、Matsumotoの故郷について表現されている。"On The March"では、ペイズリー柄のジャズハウスを背景にして、そこへミュージックボックスのチャイム音と鳥のさえずりを加えている。一方、"Rain Flower"は非常に多くのスティールドラムから成るシンプルなトラックだ。「Assembly」のエキゾティックなサウンドの中、素材を削ぎ落したダウンテンポトラックを提供する無邪気な"An Oriental Tale"は人目をさらうだろう。"Vanishing In The Sand"では、機械仕掛けのしわがれた低域とボーカルの断片が十分に機能しているが、デジタル限定の同トラックを含めない方が、本作の説得力が増す。
  • Tracklist
      A1 Be A2 On The March B1 Rain Flower B2 Trash Track B3 An Oriental Tale Digital Only: Vanishing In The Sand
RA