Cédric Dekowski & Felix Reifenberg ‎- Ninatron

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  • ドイツのレーベルRaum...musikは1998年の設立以降、90を超えるレコードを発表してきており、クラブのアフターアワーズやDJのロングセットに適した、派手さの無い引き締まったダンスミュージックを打ち出すことに特化している。Ricardo Villalobos、Christian Burkhardt、Sascha Diveなど大物たちによるいくつかの提供曲を除き、Raum...musikが発表するリリースの大部分を供給しているのは、比較的無名のアーティストたちだ。そして、同レーベルの最新12インチを手掛けているのは、フランクフルトのHardWorkSoftDrinkクルーに関連するふたりのプロデューサー、Cédric Dekowski & Felix Reifenbergである。本作は、信頼できるディスコグラフィーに新たに加えられるスタイリッシュな1枚だ。 Raum...musikの作品はいつも、喧伝を一切行うことなく届けられている印象だが、もし発売時に作品を買い逃せば、数か月後に膨大な額を払って手に入れなければならなくなることがある。おそらく、レーベルボスであるDorian Paicのプロモーションに対するゆったりとしたアプローチに相応しいのだろうが、同レーベルの音楽はその大部分が控えめでループ感が強く、Cédric Dekowski & Felix Reifenbergによるトラック3曲を収録した「Ninatron」もその例外ではない。ふたりが提供したグルーヴ主体の長尺トラック3曲はそれぞれ、きらびやかなシンセを散りばめた分厚く複雑なベースラインから成り立っている。大部分のDJが手を伸ばすのは"Ninatron"と"Neue Geilheit"だろう。ひんやりとした万能なトラックであり、序盤の(もしくは、極めて遅い)時間で必ず重宝するだろう。"Henkisuite"は熱狂性が増していて、コントロールが難しいため、DJセットに取り込むならしっかりと用心しなければならない。
  • Tracklist
      A1 Ninatron B1 Neue Geilheit B2 Henkisuite
RA