Black Spuma - Oasi

  • Share
  • 「Oasi」に収録されたトラック4曲はPhillip Lauer(Tuff City Kids、Talamanca Soundsystem、Arto Mwambe)とFabrizio Mammarella (Telespazio)によるコラボレーションから生まれたものだ。アルペジオのように散りばめられたボーカルや、ジューシーな低域グルーヴ、そして、きらめくパッドがすべて前面に押し出され、光を放つこの手のイタロ/ハウスは、いとも容易く苛立たしい模倣作品に陥ってしまいがちだが、LauerとMammarellaがそうしたサウンドを粋に仕上げていてもそれほど驚きではない。 ふたりが成功している理由のひとつは、きらびやかに着飾った80年代ポップが持つ一般的なムードから彼らが生み出す多様さにある。彼らがひとつのアイデアに固執することは決して無く、生まれる作品は新鮮であり続ける。バレアリックなオープニングを飾る"Hype Around"は優雅に漂う一方、続く"Spumatix"ではスティールドラムとマリンバ、そして、スペースエコーが用いられている。"Black Spuma"では、じっとりとこだまするボーカルと鳥がさえずるようなシンセのメロディを通じてエネルギッシュなイタロ路線に進んでいる。しかし、クローザーを務める"Emizioni Miste"は計画的でマシンのようですらあり、非常に柔軟なベースラインは素晴らしく有機的でありながらロボット的だ。「Oasi」の背景談によると、Black Spumaはかなり即席のコラボレーションだったようだが、願わくば、LauerとMammarellaには引き続き一緒に制作してもらいたいものだ。
  • Tracklist
      ​A1 Hype Around A2 Spumatix B1 Black Spuma B2 Emizioni Miste
RA