- オッフェンバッハのEpilogはリリースごとに進化しているようだ。2013年に設立されたこのハウスレーベルは、フランクフルト周辺のベテランアーティスト数名による作品を発表してきた。これまでで最も知名度のある楽曲提供者はSascha Dive、Markus Fix、そして、Chris Tietjenだ。同レーベルのボスHashmat Ansariは、オッフェンバッハから南に90kmの場所にあるマンハイムにまで範囲を広げ、Osloを設立したひとりであるFederico MolinariとNekesに制作を依頼した。そうして生まれたのが、Epilogの5枚目となるスプリットEP「Easy Faces / Feel The Rhythm」だ。Epilogの全作品と同じく、彼らの最新作でも品のある効果的なハウスアレンジがフィーチャーされており、トリップとグルーヴを求めるセレクターにおあつらえ向きだ。
先日、フェスティバルで「Easy Faces / Feel The Rhythm」をDJブースで手にしているRicardo Villalobosの写真があった。おそらくそれは、多様性を持つ本作のクオリティの証明になるのだろうが、彼がどのトラックをプレイしたのかは不明だ。とはいえ、個人的にはAサイドに収録されたMolinariの"Easy Faces"を選びたい。非常にミニマルでヒプノティックなトラックとなっており、叩きつけるドラムとくぐもったボーカルを組み合わせた短いシンセによるメロディが飛び交っている。Bサイドを担当したNekesは、気楽で軽快な夏仕様のトラックを2曲を提供している。重くしっかりとした低音とファンキーな"Feel The Rhythm"と"Halloween"は、生ベースのようなサウンドを活用している。前者の方が活き活きとしており、陽射しが降り注ぐダンスフロアが目前に広がっている時に手を伸ばしたくなる秀逸なトラックだ。後者はウォームアップに適したメロウなツールトラックだ。適切なセッティングでプレイすればこのトラックに勝るものはないだろう。
TracklistA1 Federico Molinari - Easy Faces
B1 Nekes - Feel The Rhythm
B2 Nekes - Halloween