- Club Midiはルーマニアで2番目に大きな街、クルジュ＝ナポカにある中規模サイズのクラブだ。この名前に馴染みがある人は少ないだろうが、Club Midiがヨーロッパでトップクラスの重要クラブであることは間違いない。ヨーロッパに点在する数少ないミニマルハウスの主要拠点であるClub Midiは、[a:rpia:r]関連のルーマニア人クルーから、Ricardo VillalobosやZipといった他国のDJまで、多数の主要ミニマルハウス系アーティストと長きに渡る関係を築いてきた。昨年、同店のチームはMidi Records Romaniaと名付けたレーベルを立ち上げ、デビュー作として、Mihigh & Arapu、Barac、Priku、そして、Seppのトラックをフィーチャーした2枚組EPを発表した。そして今回、Midi Records Romaniaが、ブカレストの新人であるG76による「G-Klasse」と共に帰って来た。本作は盤面を丸々使ったミニマルトラックを2曲収録している。
レーベルのデビュー作と同様、「G-Klasse」でも、要素を削ぎ落し、ダビーでヒプノティックなサウンドが用いられている。どちらのトラックにおいても、リズムではなくグルーヴと空気感に意識が向けられているため、最大限に活用するにはスムーズなミックスと上手なペース配分がDJセットに求められるだろう。Aサイドの"Timber So"は、太陽が沈んだ時に手を伸ばすべき1曲だ。鮮明なサンプルと、忍び寄るメロディ、そして、"What's that dream?"と繰り返す女性ボーカルが用いられている。一方、"A Fractured Neck Nock"は、ヘビーなベースラインと静かな海中サウンドにより、真っ暗で汗ばんだ空間に適している印象だ。
TracklistA1 Timber So
B1 A Fractured Neck Nock