S.Moreira & Saverio Celestri - Interphase Issues EP

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  • 2013年にスタートして以来、ベルリンのレーベル、Slow Lifeはダンスミュージック界の片隅で話題を巻き起こしてきた。Cecilio、DJ Tree、Laurine、P.Villalba、Mayto、そして、S.Moreiraを含むこのコレクティヴは、ベルリンの名ベニューであるClub Der VisionäreやHoppetosseのDJブースで目にすることが多い。彼らは普段、BinhやNicolas LutzのようなDJと一緒に次世代のミニマルハウス・スペシャリストとして括られている。ミニマルという括りは彼らを言い表すには単純過ぎる言葉だ。特にSlow Lifeクルーにはそうで、彼らのテイストは多くのスタイルに及んでいる。そして同じことがSlow Lifeの多様なレーベルにも当てはまる。そうしたレーベルで唯一一貫しているのは軽いタッチと明確なビジョンだ。 レーベル4枚目となる「Interphase Issues」は、所属プロデューサーであるS.Moreiraと、LivertineのレジデントのSaverio Celestriによるもので、エモーショナルでライブ的な響きを持ったテクノに照準を定めており、大部分において見事に仕上がっている。"Aftertouch"では、アシッド的要素を精巧に散りばめたパーカッション上にメロディが揺らぎながら重ね合わされていく。"Marmikstrikes"では心地よくシャッフルしながら展開していき、跳ねるドラムサウンドがディープなシンセによって全く異なる場所へと浮遊していく。"Interphase Issues"でも同様のブロークンビーツのトリックを使ってさらに澱んだ結果が生み出されている。一方で、唯一ふたりが足を踏み外しているのが"Hypnosphere"だ。他のトラックを引き立てていたニュアンスはほとんど無く、ダークなムードを強引に打ち出している。本作には前3作のような突出したトラックは含まれていないのかもしれないが、これまでSlow Lifeがリリースしてきた中で最も長く使われそうな1枚だ。
  • Tracklist
      A1 Aftertouch A2 Karmikstrikes B1 Hypnosphere B2 Interphase Issues
RA