Tapes Meets The Drums Of Wareika Hill Sounds - Datura Mystic

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  • 1月に発表されたKassem MosseによるSimone Whiteのリミックスに続き、ロンドンのレーベルHonest Jon'sの最新12インチも、再び見事な組み合わせだ。今回は70年代のレゲエ集団であるLight Of SabaのCalvin "Bubbles" Cameron率いるWareika Hill Soundsと、モダンな曲解によるダブでお馴染みのエレクトロニックミュージック・プロデューサーTapesという組み合わせだ。レーベルに拠ると、「Datura Mystic」は「キングストンのウェアイカヒルにあるMystic Revelation Of Rastafariの旧本部で数年前のグラウンネーション(英語サイト)でのドラミングセッションがきっかけとなり始まったもので、4つのフンデ、1つのレペタ、1つのバスドラムで演奏されている。そしてその素材をロンドンで編集したのが、本作のプロデューサーとしてクレジットされているTapesだ。 Daturaとはアステカ文明で一般的だった強烈な幻覚作用を持つ植物だ。今日においても「狩猟の準備、雨乞い踊りの儀式、通過儀礼、そして、魔術として」他の部族によって使用されている。さて「Datura Mystic」だが、その名前が想像させるほど内容は荒々しくない。タイトルトラック"Datura Mystic"には茹だるような熱さと透き通る透明性があり、重々しいレゲエビートの上をクールなフルートが漂っている。"Datura Mystic Version"の方がそのタイトルに相応しいサウンドだ。まるでトンネルの向こう側から聞こえてくるような靄がかった鈍いサウンドを激しく繰り出すドラムサークルは、Tapesらしさのあるタッチと言えるかもしれない。Tapesの音楽性がもっとハッキリとしているものを期待していた人がいたかもしれない(中毒性の強かったトラック"Somebodies Baby"を聴いていればなおさらだ)。しかし「Datura Mystic」にも素晴らしく爽快なモダンダブが収められている。
  • Tracklist
      A1 Datura Mystic B1 Datura Mystic (Dub)
RA