- 1996年にリリースされていた"Country Boy Goes Dub"は、Carl CraigによるPaperclip People名義作品の中でも出色のトラックだ。少しダビーにブレンドし強烈な魅力を放つ熱狂的な女性ボーカルのサンプル、けたたましいクラップ、ギターループ、そして個性的でジャジーなピアノのメロディを用いたこのトラックは、Paperclip People唯一のアルバム『The Secret Tapes Of Dr. Eich』のハイライトだった。
しかし、今回の再発盤の理由は、BerghainのレジデントMarcel Dettmannによるリミックスにある。元々、彼が昨年発表した傑作ミックス『fabric 77』の中盤で使われていたこのリミックスは、物憂げなベースラインの周りにオリジナルバージョンの心地よくうねるピアノをメインに織り込んでいき、濃密でありながら切れのあるRhythm & Sound/Basic Channel流に仕上げたダブテクノだ。元ネタに敬意を払いながらも新たな視点を提示しているのが見事で、聴く度に新たな発見があって魅了される。
TracklistA1 Country Boy Goes Dub
B1 Country Boy Goes Dub (Marcel Dettmann Remix)