- Hakimonuはみずみずしく空間的なハウス・テクノのプロデューサーとして、近年、ニッチな領域を生み出している一方、時折、イスラエルのアーティスト仲間と一緒に作業をしてきている。彼の名前を冠したデジタル・レーベルから既にリリースしたことのあるRoi Okevは、ソロでのトラックをLittle HelpersやRespopal Schallwareといったレーベルのために制作している。この2人による新たなコラボレーション作「A Horse With No Name」では再び、Okevのよりフロアにフォーカスした感性と、Hakimonuのゆったりとしてゆらめくスタイルのバランスが取られている。
オリジナル・バージョンと"Rework"バージョンは共に、飾り気の無くぼんやりとしたボーカルと、膨張するトリッピーなシンセ・ノイズといった基本的な素材を使用している。両トラックは4つ打ちのビートにしっかりとこだわっており、荒削りのハンド・パーカッションによってビートが増幅していく。しなやかでミニマル、そしておそらくよりDJフレンドリーなのはオリジナル・バージョンだが、ときどき、少しスカスカな印象がある。同様に重心低めのスタイルを取った"Rework"は、サイケデリック性が存分にあり、それによってより面白いトラックに仕上がっている。初っ端から、暖かいグリッチ・エフェクトと波打つドローンで埋め尽くされ、その後、こっそりと長めのブレイクへと突入していく。このトラックを日差しを浴びたダンス・フロアで正しくプレイすれば、間違いなく陶酔出来ることだろう。
Tracklist01. A Horse With No Name
02. A Horse With No Name (Rework)