Steevio - Cyfnos

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  • Walesには小さいながらも際立ったエレクトロニック・ミュージック・シーンがある。そしてその中心に居るのがSteevioだ。彼は何年もの間、最高のアンダーグラウンド・パーティーをオーガナイズしており、その中にはBaskerville Hallで開催され、多くの人々から愛されるフェスティバル、Freerotationが含まれている。ウェールズのDJの多くが、彼のイベントでの音楽に夢中になったが、それは、UntilMyHeartStopsを運営する2人、LeifとEllisにもあてはまる。レーベルの5枚目にあたるリリースで2人は、プロデューサーとしてのSteevioの技術にスポットをあてており、きらめくモジュラー・シンセによるジャム・セッションに加え、FreerotationでプレイしたことのあるJoey AndersonとDJ Spiderによるリミックスが収められている。 「Cyfnos」はウェールズ語で「たそがれ時」という意味で、タイトル・トラックである"Cyfnos"に相応しいイメージだ。弾むパルス音は色彩豊かなシンセで柔らかく照らされているが、あまりにも一瞬であるため、メロディを形成するほどには至っていない。しばらくすると、ウッド・ブロックやハンド・パーカッションのようなサウンドに入れ替わっていき、ゆるやかにファンキーな終盤へと移行している。"Taro"では、Steevioがアンビエンスを得意としていることを明確にしており、気持ちいい気だるさを伴うビートレス・トラックが、燻らせた煙のように漂っている。 "Cyfnos"をリミックスしたAndersonは、挑戦的な方向に進んでいる。本作のリミックスという機会を正しく判断した、と言っていいだろう。暖かなダウンビート・リズムからスタートするリミックスだが、突如、勢いのいいテクノ・トラックへと変化していく。Steevioによるうねるメロディ要素は、Andersonにとって興奮剤のようなもので、彼の手によってJeff Millsのバイブスを持つようになっており、同時に、よりコズミックで、より不気味さを増している。DJ Spiderによるリミックスは、これまでの全作品のように、紛れもなくDJ Spiderのサウンドだ。機械的なリズム、外して打ち込まれるキック・ドラム、そして、ダークでどことなくSFのようなパーカッションのループによって仕上げられている。どちらのリミックスも、予想通りの素晴らしさなのだが、本作を良作たらしてめているのは、やはりSteevioによるトラックだろう。
  • Tracklist
      A1 Cyfnos A2 Taro B1 Cyfnos (Joey Anderson Remix) B2 Cyfnos (DJ Spider Remix)
RA