- オーストラリアのFantastic ManことMic Newmanは、昨年秋、ベルリンの若手プロデューサーMax Graefの物置きで数週間、生活している。1回限りのコラボレーションとなった今回の2つのトラックは、この期間にレコーディングされたものだが、多くの人が言うには、2人は呑んだくれていたらしい。そのため、トラックがフロア・フレンドリーでリラックスした即席な感じに仕上がっていても驚きではない。
陽気なローズを中心に据えた"Soothe Me"では、Theo Parrish / Sound Signatureの影響をしっかりとトラックに落とし込み、角張ったドラムが着実にリズムを刻む中、その上をオルゴール音と、くるくると奏でられるシンセが周期的に重なり合っては拡散している。鋭いハットや、ラフなキック、そして深く煙たいベースラインが、"Relaxin' At The Flip"におけるロウでアナログな中核を成しているが、輝きを放つジャジーなピアノと、弾けるアルペジオによって、こうした無骨な要素を覆い尽くすように晴れ晴れとした感性が与えられており、本作を通じて煌々として気楽な雰囲気が最後まで続いている。
TracklistA1 Soothe Me
B1 Relaxin' At The Flip