- どうやらDamaskinは、昨年、SoundCloud上にアップしたヘビーな未発表音源を通じて、シーンに登場してきたようだ。彼はパリのUnknown Preceptと関係を持っており、ノイジーかつアブストラクトなテクノが特徴的な4つの強力トラックを収録した彼のデビュー作「Unseen Warfare」が、このレーベルから4月にリリースされている。対照的に、ローマのConcrete Recordsから発表となる彼の新作「Kaona」では、よりディープで従来の形態に沿った作品にこだわった内容となっている。
"Kaona"と"Kaona II"は共に、同じ素材から作られた明快でスムーズにうねるアシッド・トラックだ。9分超えの両トラックは、絶え間なく続くグルーヴ上に、303による短いリフをいくつか加え、擦りつけるようなハイハットと軽めに噴き出されるドローンによって仕上げられている。"Kaona II"は後半、若干ながら音数を増していくが、もしこれがルールに則った展開に聞こえるなら、それは、明確な意思と抑制を持ってアレンジがなされているからだろう。そして、本作を締めくくる"Kaona II"のCassegrainリミックスは、とげとげしく緊張感に満ちており、低く不気味な泡立つサウンドが、身の毛もよだつマシーンの叫びへと徐々に変化していく。
TracklistA1 Kaona
A2 Kaona II
B1 Kaona II (Cassegrain Remix)