Jovonn - The EP

  • Share
  • 傑作にも関わらず忘れ去られているディープ・ハウスの宝石を再発するという、神からの啓示を受け、活動してきたフランスのプロダクション・クルー兼レーベルがApolloniaだ。しかし、今回はその掟を破り、オールド・スクール・ハウスにおける彼らのヒーローの1人に、新作をリリースする機会を与えている。 ニューヨーカーであるJovonnは、1999年の"Back In The Dark"で最もよく知られた存在であり、プロデューサーとして30年目に突入しているところだ。それだけの経験を持っていることを考えれば、Jovonnの技術面を心配することはないだろう。"Trippin"の両バージョン("Dub Mix"はシンプルにボーカルも抜いただけで、それ以外に小細工は一切無い)は、Marshall Jeffersonスタイルで歌い上げるJovonnのボーカルを、90年代のハウスの匂いを放つオルガンのサウンドと共に躍動するグルーヴへと変容させている。なめらかではあるが、Jovonnの初期作品の雰囲気に欠けている。 波打つことなく直線的なグルーヴにもかかわらず、さらに素晴らしく仕上がっているのは"The March"だ。6分間のトラック全体に渡って、単音シンセが突き刺さり、ぐらぐらとしたベースラインの上で、カットアップされたスネアが弾け散る。このトラックからは"Trippin"に欠けているものが感じされる。ムードだ。
  • Tracklist
      A1 Trippin Body 'n' Deep Vox Mix B1 The March B2 Trippin Body 'n' Deep Dub Mix
RA