- グラスゴーの6人編成バンドGolden Teacherが昨年リリースしたEP「Bells From The Deep End」や「Do Not Go Gentle Into That Good Night」をまだ聞いていなければ、2013年における不可欠な作品の2つを見逃さないでほしい。ますます伝説化しているグラスゴーのGreen Door Studioで収録されたインプロヴィゼーションにおける最高作である両作品では、ハウス、アフロビート、パンク・ファンク、エレクトロ、他にも様々なスタイルがありえないほどにファンキーに渦巻いていた。こうした作品や、並外れたライブ・パフォーマンスが作り上げてきた混沌としつつも嬉々としたサウンドを考慮すれば、今回のサードEPが同じ要素をもとに作り上げられていることは、驚きではないだろう。
多くのGolden Teacherのトラックと同様、"Love"も弾力のあるパーカッションが叩きつけられ、ため息やうなり声、そして甲高い声を土台としている。Suicideスタイルのボーカル、眩暈を起こしそうになるほどに飛び交うシンセ、カウベル、そして容赦なく押し寄せる低域のグルーヴによって、8分間に渡って狂ったような音楽が生み出されており、ファンの間で最も人気のあるトラック"Dante & Pilgrim"や"Rashomon"の仲間入りをすることは確実だろう。"Party People"では、Auntie Floスタイルのボンゴや、激しくはじかれるベース、そしてさらに路上変質者のようなボーカルが同時に用いられている。一方、"Silver Chalice"では、奇々怪々とした空気が漂う中、抗いようのないリズムによって容赦なく攻め立てられる。いまだ間違い知らずのバンドによる新たな傑作が届けられた。
TracklistA Love
B1 Party People
B2 Silver Chalice