Whilst - Everything There Was Was There

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  • Optimo Musicからの最新作は独創的で分類不可能な5つのトラックだ。このトラックは、グラスゴーのウェスト・エンドに位置するアナログ機材のみを備えたコミュニティ志向のレコーディング・スタジオであるGreen Door Studioから届けられたものだ。このスタジオは若いミュージシャンに無償でリハーサルやレコーディング環境を提供しており、設立当初から素晴らしい実績を残している。最近のスタジオ利用者としてはGolden TeacherやOrgans Of Loveなどが挙げられる。プレス・シートによるとびっくりするほど若いローカルのプロデューサー・グループであるWhilstは、今回のデビュー作において"Umgebung"のようなモトリック、クラウトロックの要素から、"Untitled From North Africa"でのトランペットによる北アフリカ・ファンクまで様々なスタイルを圧倒的な自信をもって提示している。 1曲目"Goya's Skull Mater"は収録曲の中で最も直線的な時間軸を持ったトラックだ。ダビーでパンク・ファンクなベースラインと軽めに叩かれるドラム、そして漂うホーン・セクションとマントラのように何度も繰り返されるボーカル・ループに合わせて静かに進行している。最後の2曲は実験的な内容で、"Wee Moth"はフリー・ジャズを全面に押し出した短いトラックとなっており、ぼんやりとした機械音とホイッスルのように聞こえる遠吠え、そして悲しいピアノの旋律が特徴的な"Postcard From A Robot"は、もしかしたら1963年頃のBBCの番組Radiophonic Workshopにおける実験成果だと言えるかもしれない。「Everything There Was Was There」には時折、どう受け止めればいいのか途方にくれてしまう瞬間があるが、様々なアイデアのが渦巻いている作品、つまり、祝福すべき要素に溢れた作品に仕上がっている。
  • Tracklist
      A1 Goya's Skull A2 Untitled From North Africa B1 Umgebung B2 Wee Moth B3 Postcards From A Robot
RA