- 2013年3月にプロジェクト名と同名のデビュー・アルバムをリリースし、最近ではMarcel FenglerとPeter Van Hoesenと共にBoiler Room Berlinに登場しているOlle HolmbergことMoon Wheelは、これまでで最も飛躍の年となった2013年をパリのレーベルWool Recordingsからの7インチで締めくくる。
"Surinam"と"Prosopagnosia"にはテクノ的で張り詰めた静けさが漂っている。前者は、心地よいパッドとゆらゆらと動くドラム・サウンドによる穏やかな色使いによってきれいに後者のトラックへとつながっており、こちらでは重低音とグルーヴに重点が置かれている。そうした嵐のようなサウンドを土台としてシンセが蛍のようにちらつく"Prosopagnosia"では、Moon Wheelの奇妙な一面を新たに掘り出している。きらきらと輝く牧草地から一転、不吉で謎に包まれた世界へと誘う本作は、全体を通して聞くのがベストだ。情景を生み出すMoon Wheelの繊細な才能が輝いている。
Tracklist A Surinam
B Prosopagnosia