Craig McWhinney - System

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  • テクノに一生を捧げて成功するということは、ある意味、信念を曲げずにいるということである。たとえサポートが不足していると思えるときでさえ、引き続き、そのスタイルの音楽を作り続けるということだ。ダブ・テクノを例に挙げてみよう。明らかに、この音楽に対するマーケットは存在しているが、現在は、かつてほどのステータス感は持ちえていない。しかし、メルボルンのCraig McWhinneyにとって、この状況は関係なく、Brendon MoellerのSteadfastや、彼が2人の友人と共に運営するHaul Musicといったレーベルにて、このジャンルを追求し続けている。「System」は彼にとってSub Squaredからは初となるレコードだ。メルボルンのこのレーベルは9月に始動している。 1分50秒から現れる恐ろしいサウンドだけで、"Pulse For Harvest"の雰囲気は少なくともCio D'orやGiorgio Gigliのように聞こえる。重く展開するビートと亡霊のようなコードには、それでもやはり、威嚇しているような感覚がある。"Citadel"と"Six Hundred Furlongs"では、より伝統的なダブ・サウンドが用いられている。"Citadel"での極上で軽やかに渦巻く空気はMcWhinneyが音のキャンバスに指で絵を描いているかのようだ。彼は緩やかに少しずつに盛り上がりを作っていくが好みだ。その傾向によって、ありがちなダビー・サウンドになることを回避し、ドラマティックな要素を加えている。"Six Hundred Furlongs"は、リードラインの豊かな音色に限って言えば、面白いトラックだと言える。最後の数秒はアシッド感を示唆しているように見えるが、ドンドンとリズミカルに鳴らされるサウンドは303のサウンドというよりも、ベルのように聞こえる。
  • Tracklist
      A Pulse For Harvest B1 Citadel B2 Six Hundred Furlongs
RA