Joey Anderson - Come Behind The Tree

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  • Joey Andersonによる「Come Behind The Tree」を本当に理解するには少なくとも3回は聞く必要がある。1回目は興奮するため、次は困惑するため、そして最後はリラックスしてその奇妙な感覚に身を委ねるために。この12インチは2013年で最も暖かく、そして最もおかしな1枚だ。ニュージャージーのプロデューサーである彼は今回、パリのレーベルであり、ディストリビューター兼レコードショップでもあるSyncrophoneから最重要作をリリースする。 肥大したシンセ音に包まれながら、一風変わったキック音でスタートする"Ass Kicked"。高まる心拍数、トラックを通じて膨張と収縮を繰り返すリードシンセはBasic Channelのアイデアに通ずるものがある。奇声をあげるコードが、ハンドクラップになだめられながら立ち上がり、アシッドな展開に発展していく。Andersonはどの要素がベストなのか決められなかったのではないだろうか。そのため、彼は互いの音が響き合うように全ての要素を残したように感じる。"Sunday Is Brunch"では"Ass Kicked"で感じられたような緊張感は弱まり、結果、ゆったりした印象になっているが、アナログ音が荒れ狂うタイプのテクノトラックが巷に溢れる中でも、このハスキーなボーカルサンプルと高く飛び回るシンセ、そしてドラムマシーンは、記憶に残るものだろう。Andersonにとって「Come Behind The Tree」は今年4枚目のリリースとなる。本作はそのうちでベストの作品かもしれない。
  • Tracklist
      A Ass Kicked B Sunday Is Brunch
RA