Unknown - Sketches From An Island 1

  • Share
  • Internatinal Feelは今年、再び人々の目に留まるようになり、レーベル主宰であるMark Barrottはプロデューサーとして、その最前線に位置することになった。3月に彼がThe Sonic Aesthetic名義でリリースしたEPにはスローテンポながらもアシッド感溢れる"Mendicant Adventures"、浮遊感に満ちた新解釈コズミック"The Paradol Chamber"が収録された。しかし今回の「Sketches From An Island 1」にはアーティスト名のクレジットは無く、光輝く砂浜で映えるアンセムとでも言えようなトラックが収められている。これらのトラックは2009年に既にレーベルに届けられていたものであり、当時のレーベルのテーマはもしかすると、こういった音楽性だったのかもしれない。 フルートによる可笑しなメロディの上で滑らかなパッドシンセがゆったりと流れる秀作"Baby Come Home"。まるで大地のグルーヴによって大陸とつながったまま、サーフィンをしながら水中へと潜り込み、地平線へと漂おうとしているかのようだ。鳥のさえずりが鐘のように鳴り響きスタートする"Dr. Nimm's Garden Of Intrigue And Delight"はゆったりと上昇していき、Bubble ClubとLindstrømがコラボレーションしたかのようなオリエンタルな逃避行へと展開していく。比較的、静かな曲調の"Island Life"では、De Palmaが手がけた『Body Double』のサウンドトラックにも成りうる様相を漂わせるシンセサイザー、リラックスしたギター、そして流星のようなフルートが特徴的だ。この不可思議な美しさにより幕を閉じる本作は、Internatinal Feelからリリースされた新たな傑作EPだ。さらには、この魅力に満ちたサウンドが作り出す砂浜にのんびりと横たわっているのはBarrottであることを証明している。
  • Tracklist
      A Baby Come Home B1 Dr Nimm's Garden of Intrigue & Delight B2 Island Life
RA