Dawn Day Night - The Re-Animations

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  • Dawn Day NightことCharlie Fieberは、フットワークやダブステップ、ヒップホップそれぞれの隙間にこぼれ落ちるものを好むプロデューサーだ。彼の神経質な奇怪さにおいて唯一通底しているのはその古くさくも興味深いハロウィーン性であり、とりわけDawn Day Night名義での2枚目のEPにおいてそれはより顕著に現れていた。ゾンビめいたヒントをほのめかす曲名の付け方(ダルストンのRidley Road Marketから「心を持たないゾンビがそこに蠢いている」イメージを我々が連想するように)からして、まるで(Michael Jacksonの)『Thriller』を45rpmでプレイしているかのようで、昨年のデビュー直後のころに比べるとあきらかにより冒険的になっている。 "Scottie"にはトラップが仕掛けられているが、それはあくまでも陰鬱さを伴ったものだ。空襲警報サイレン、Baauerのようなマレットとローエンドのアフターショックは一丸となって封鎖された未来のメトロポリスを不気味に徘徊している。オールドスクールなブレイクスやヒップホップを落とし込んだ"Hold That Leg Up"は"Get Busy"に並んでDDNらしさが表れたトラックのひとつで、発狂した808ビーツが暴れ回っている。パーカッションの名手としてのFieberの手腕がここでは遺憾なく発揮されていて、そのスピードの犠牲となってときに息が詰まってしまうこのテンプレートに膨大なスイング感と多様性を落とし込んでいる。ダブステップを160BPMで表現した"Higher Plains"はまるで静電気の発生をスローモーションで見ているようなステディな爆発が非凡な抑制感を見せつけている。
  • Tracklist
      A1 The Re-Animation Of Scottie A2 Hold That Leg Up B1 Mister Meanor B2 Higher Plains
RA