The Sonic Aesthetic - New District

  • Share
  • Mark Barrottは最近になってウルグアイのプンタ・デル・エステを引き払い、彼のレーベルであるInternational Feelの本拠地をイビザ島北部の丘陵地に移した。新天地での心機一転のリリースは彼自身のThe Sonic Aesthetic名義による2枚目のリリースで、これは同名のオフシュート・レーベルから届けられた。報じられているところによると彼はバレアリックな環境やSteve Reichのミニマリズム、そしてL.I.E.Sの最近のリリースから影響を受けているとのことで、この「New Districts」での3トラックには明らかにAllen Ginsbergの"first thought/best thought"(第一印象が最善のものである)という定理に基づいている。即興的なレコーディング技術を可能にするため、Barrottはスタジオの再整理を行ってフレッシュなアイデアをそのままかたちにできるようにさまざまな部分を簡素化したそうだ。 3月にリリースされた「Tales From The Nocture EP」に続き、またしても隙間が多く重心低めのディスコ・ヴァイブがここでも一貫している。"Duke's Cut"では眠気を誘うハウス・コードをうねるようなアシッドのさざ波に対比させ、Barrottならではの日差しの強いサイケデリアがそれらのパーツを心地よくまとめている。"Earthworms"も同様のトラックだが、深みはそこそこにしつつドリーミーさも控えめにしてある。さわやかなタイトル・トラックはよりシネマティックで、フィールド・レコーディング素材の穏やかな鼻歌とメロウなアルペジオが組み合わされている。全体として、多様性に満ちつつこれからの夏のシーズンにぴったりのパッケージに仕上がっており、今後のBarrottとInternational Feelにも期待を持たせる内容となっている。
  • Tracklist
      A Duke's Cut B1 Earthworms B2 New Districts
RA