レーベルオーナーであるPortableが2007年に発表したアルバム『Powers Of Ten』以降、Süd Electronicは長らく沈黙を守ってきた。しかし、昨年Mary Boyoiによる素晴らしいEP「Zooz」によって彼らは驚きの再始動を果たし、最後のアルバムになるかと思われていた『Powers Of Ten』へと回帰したシングルを今回イリースする。"Albatross"は『Powers Of Ten』において明らかに傑出した存在のトラックで、そのサウンドにはここ最近のPortableではついぞ聴くことのなくなったラフなエッジを持ち合わせている。もちろん、彼がここ近年に手掛けているようなよりスムースな作品に文句をつけようというわけではないのだが、それでもこうしたラフなエッジ感はやはり新鮮である。シャープなデジタル・サウンドと共に濃密に積み上げられたドラムがかき乱れ（ときには完全なまでに消失する）、そこにPortableのヴォーカルが加わったそのトラックの存在感ははっきりとした哀調と悪辣さを持ち合わせている。
Kowtonによるリミックスはオリジナルのヴォーカルを完全に消し去り、オリジナルが持つ悪辣さはより変化してもはや邪悪とも呼べるムードを持っている。彼はメロディを際立たせたうえでローエンドを大幅に増し、そのいっぽうでドラムは大胆に削ぎ落とされている。DJセットでプレイされる際、オリジナルはある種の清澄さを生み出していたが、このKowtonによるリミックスは夜の闇をより深くしていくかのようなムードがある。Anthony "Shake" Shakirによるリミックスもまた同様に、オリジナルの複雑なアレンジの絡みをより強固にし、その上で適量のノイズを乗っけている。Shakirの圧倒的なベースは、リスナーを泥沼に引きずり込みながら なおもダンスさせ続ける。
Kowtonによるリミックスはオリジナルのヴォーカルを完全に消し去り、オリジナルが持つ悪辣さはより変化してもはや邪悪とも呼べるムードを持っている。彼はメロディを際立たせたうえでローエンドを大幅に増し、そのいっぽうでドラムは大胆に削ぎ落とされている。DJセットでプレイされる際、オリジナルはある種の清澄さを生み出していたが、このKowtonによるリミックスは夜の闇をより深くしていくかのようなムードがある。Anthony "Shake" Shakirによるリミックスもまた同様に、オリジナルの複雑なアレンジの絡みをより強固にし、その上で適量のノイズを乗っけている。Shakirの圧倒的なベースは、リスナーを泥沼に引きずり込みながら なおもダンスさせ続ける。
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掲載日 /
金 / 17 May 2013 -
文 /
Jordan Rothlein -
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翻訳 /
Kohei Terazono -
Tracklist /
A1 Albatross (Original Mix)
A2 Albatross (Kowton Remix)
B Albatross (Anthony Shakir Remix)
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