Vtothed - NYE Space Sessions Pt. 1

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  • WHITEからリリースされるレコードのほとんどはクラシックなディープハウス・サウンドに妖精が魔法の砂を振りかけたようなもので、Smallvilleのリリース群にも近い(この2つのレーベルはリリースするアーティストもかなり被っているという事実も少し不思議な気もするが)。しかし、今回のVtothed(Venedikt Reyf and David Gergós)のリリースは目覚ましいほど異なる種類のものだ。Venedikt ReyfとDavid Gergósの2人は今年の春にGreta Cottage Workshopからリリースした"We See Bonny Babes Trippin on Acid"においてそのサイケデリックな作風が認識されていたが、ここで彼らはそれとはまったく異なる宇宙外の感覚を見せつけている。 "NYE Space Sessions Pt. 1"はMove DとBenjamin Brunnの深遠なコラボレーションを思わせる14分間のライブ・ジャム。うねるサブ・ベースにはうっすらとファンク感覚がにじみ、絡み付くようなドラム・パターンは揺らめくようにグルーヴしているが、ほとんどのアクションは曲がりくねったシンセ・フレーズによって演出され、それは夏雲のように予測不可能な変化を続ける。これほどまでに水平なグルーヴをキープするハウスはなかなかない。Edwardによるリミックスは少しだけ鋭いドラムが配されているが、その構造はほとんどいじらずにモジュレートするコードと渦を巻くリード・シンセで意識を失わせる。Emeraldsのファンは必携だろう。
RA