Hypno - Kancourde

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  • 2010年よりリリースを開始したHypnoは、UKファンキーおよびハウス・シーンにあってはやや異質な存在だ。ついこのあいだも新作をリリースしたばかりだが、間髪入れずに今回はRAMP RecordingsからミニマリスティックでジャンピーなハウスEPが届けられた。マイクロハウス的なパレットから乱雑に色を取り出したかのようなユーモラスなシンセ・ノイズの載ったカートゥーン的で緊張感のあるジャムはまるでRoskaの初期作を思わせる。低域を覆う、圧倒的な重低音などはさらにその印象を強くする。各エレメントの配置は、ハウスとダブステップの衝突が新鮮に映っていたころの気持ちを思い起こさせる。"K2"ではマイクロハウスからトライバルハウスに転じ、ハンド・パーカッションの載ったブレイクビーツのサンプルを中心に据え、その周りに威圧的なベースの重さを配している。Aサイド同様、シンプルで音数が少ない反面、実に力強いトラックだ。決して取り立てて新鮮なトラックではないにせよ、アップテンポなハウスセットの中では存分に効果を発揮してくれそうだ。
RA