Anthone - Aloof EP

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  • ベルリンに拠点を置き、非常に匿名性の高いプロジェクトを展開してきたWeevil。2010年に繰り広げたWeevil seriesではブレイクビーツを用いたアプローチであったが、Weevil Neighbourhoodではより打ち込み的でテックな質感を伴った傾向にある。Weevilから4番目のリリースとなる本作は今まで以上にフロアライクな仕上がりだ。Scubaのセカンドアルバム『Trianguration』を彷彿とさせるような硬質かつ金属的なパーカッションとリヴァーヴを効かせたボトムに、Berghain周辺のサウンドでよく聞くことのできる不穏で冷ややかなパッドシンセとホワイトノイズでテンポ良く展開していく"Destabilize"。使用する音のテクスチャーは前述曲と似ているが、UKガラージ的なリズムを取り入れた跳ねたグルーヴとの組み合わせが新鮮な表題曲"Aloof"。ハーフステップでヘヴィーに展開する"Rebound"で使用される音の質感もまた同傾向にあるが、中盤からメランコリーなピアノが挿入されることで、表情を一変させる。 統一性のある音やテーマに基づき、それぞれ異なるアウトプットを3つ収録した本作はEPとしての完成度が高いと言えるだろうし、細分化が進む中で一貫したリリースを続けるWeevilのようなレーベルは確固たる強度を持った魅力を感じざるを得ない。
  • Tracklist
      A1 Destabilize B1 Aloof B2 Rebound
RA