Huxley - Let It Go EP

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  • 2曲入りの12インチは質が良いという意見が多いが、HuxleyがHypercolourからリリースする本作品はその通りの作品だ。TsubaからリリースされたEthylとの共作など、2011年は大きな成功を収めたHuxleyだが、今回はEats Everythingをリミキサーに加え、コンパクトかつ綺麗に組み上げられた「今」のハウスミュージックを披露している。 HuxleyはUSとUKのガラージを聴いて育ってきたため、ソウルフルなヴォーカルサンプルと刻まれるハイハットが盛り込まれているのは驚くべき事ではない。しかし、この”Let It Go”の一番の聴き所は、3音で成り立つ強烈なベースシンセであり、フロアに人を釘付けにするパワーが詰まっている。2011年はEats Everythingの方がHuxleyより成功を収めているという人もいるかもしれないが、それはさておき、Bristol出身のこのベースマスターは、オリジナルを殆どいじらず、Bashmoreのようなエコーの利いた太いベースとレイブ風シンセを盛り込むだけに留めたシンプルなリミックスを提供している。 ”Let It Go”は、「強烈なオリジナルトラックと今話題のリミキサーによるオリジナルとの相性が良いリミックスのみという非常にシンプルな方法を取れば、合計時間が普通のアルバムよりも長くなってしまうような大量のリミキサーをかき集めなくても周囲の注目を集めることができる」ということを証明している。
RA