Tessela - D Jane

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  • Punch Drunkは昨今新人発掘に重点を置き、昨年はKahn、Andy Mac、Zhouといったタレントがその傾向を決定づけた。Peverelistによるこの尊敬すべきレーベルの2012年はレーベル初登場となるTesselaによる1枚で幕を開ける。Tesselaは昨年All Cityよりスローで控えめなEPを1枚リリースしているだけのニューカマーだ。Punch Drunkのレーベルカラーに合わせたこともあってか、Aサイドは非常に強烈なトラックに仕上がっている。そう、一度耳を掴んだら決して離さないタイプの。 "D Jane"はそのキッチンシンクを掻き回すような狂ったパーカッションにおけるアプローチがどこか初期のBlawan("Fram"のような)を思わせるが、Tesselaのドラムはより密着した感覚だ。ドロップが叩き込まれると、ドラムは抑えめのベースと密着し、トラック全体の質感をタイトにしモノクロームな蒼白さに染め上げる。Bサイドの"Channel"はやや軽めな印象ながら、意欲的なリズムは相変わらずでぐるぐると掻き回すようなベースラインと軋むようなヴォーカルサンプルはPangaeaが昨年展開したグライム風味のジャングルを思わせるところもある。その控えめなデビューながらTesselaが着実な進歩を続けていることをこのEPは確かに証明しており、ベースミュージック界のビッグネーム達に続く存在であることを高らかに宣言している。
RA