Kirk Degiorgio presents SambaTek - The Remixes

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  • UKのヴェテラン・プロデューサーKirk DegiorgioがSambaTekなる新たなアルバム・プロジェクトを引っさげてFar Out Recordingに戻ってきた。レーベル側の説明によると、このプロジェクトでは彼のテクノ的なサウンドを「クラシックなサンバのドラム・ブレイクとその有機的でパーカッシブなエレメンツと組み合わせる」ことが目的にあるそうで、今年後半にリリース予定のアルバムに先駆けてまずは2枚の先行リミックスEPがリリースされるそうで、こちらはその最初の1枚となる。 Rick Wilhiteが"Babilonia"のリミックスを2ヴァージョン提供しており、その両方共に彼の普段の作品よりも音数の少ない構成となっている。DJがプレイしやすいのはA1のリミックスのほうだろう。キックとパルス状のベースラインに載せて、ダブ・コードや細かいハイハット、エコーのかかった単発のサウンドがじわりと抜き差しされ続ける。そのダブ・ヴァージョンではさらにキックが抜き去られ、グルーヴの推進力をベースラインが一手に引き受け、コードとともに鳴らされるどこかぎらついたテクスチャーがゆったりとした浮遊感をもたらす。 "Borel"のNX1によるリミックスは彼らしい自己主張のこもった、アトモスフェリックなテクノ・スタイルだ。個人的にはこのリミックスが本EP中では出色の印象で、濃密なマシーン・ファンクが繰り出すグルーヴはハード目なセットにぴったりだ。Spatialもまた、彼らしいハイテンポなダブステップからよりスローなハウス/テクノへのシフトを聴かせる。"Morro Da Formiga"のリミックスにおいて、その手法はさまざまな効果を発揮している。全体的に優れたパッケージに仕上がっていて、Samba Tekのアルバムにおける話題性を高めるための絶好の材料となっている。
  • Tracklist
      A1 Babilonia (Rick Wilhite Remix) A2 Babilonia (Rick Wilhite Dub) B1 Borel (NX1 Remix) B2 Morro De Formiga (Spatial Remix)
RA