RA.714 Spekki Webu

  • Published
    Feb 3, 2020
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    190 MB
  • Length
    01:22:42
  • ミラーゾーンから放たれる、朦朧としたトランス
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  • 「Mirror Zoneのボスは、トランスをかじっているようなDJたちからはかけ離れた、本当に卓越した数少ない人物のひとりだ。」これは、昨年我々がSpekki Webuのミックスについて書いたコメントである。そして、この発言は今だに正しいようだ。このオランダ人DJのセットでは、トランスの様々な要素を聞くことができる。テクノに影響を受けた、沸き立つような部分や、質感豊かなサウンドデザイン、長いイントロ、思わず振り向いてしまうようなブレイクダウン、そしてその間にある美しいアンビエンスなど。彼が主宰するMirror Zoneはまだ4作品しかリリースしていないものの、’94年の恍惚としたトランスの再発や、DJ Ungel、Vector Trancerといった期待のニューカマーたちによる新作などによって、既にシーンを決定づけるレーベルのように感じる。 Spekki Webuの手にかかると、トランスは単なるジャンルではなく精神となる。高揚感や激しいクライマックスだけでなく、リラクゼーションや内省にも向いた、フレキシブルな音楽スタイルだ。彼は今回のRAポッドキャストについて、「あなたを惑星から宇宙へと連れ出し、すぐに引き戻すジャーニー」だと説明する。トランスのミックスらしからず、キックドラムが鳴り始めるまでに20分間のアンビエントが続く。1つのジャンルに対する、他の人とは違う魅力的な視点だ。
RA