- 2019年最後のミックスは、RAが選出したトラック・オブ・ザ・イヤーを手がけたアーティストが担当
- コペンハーゲンのテクノ・シーンについて、昨年Kit Macdonaldが同市で取材していた時のことだ。MacdonaldはMartin Schackeに、それまでに“超きらびやかなユーロダンス”を作ろうと思ったことはあるかと尋ねずにはいられなかった。Schackeはニヤリと笑いながら「もう作ったよ」と答え、彼にSoundCloudのアカウントを見せた。それを見たMacdonaldは、「Clams Casinoスタイルのインストゥルメンタル・ヒップホップからクランク、トランス、そしてもちろん、超きらびやかなユーロダンスまで、全て」が含まれていたと綴った。好みにもよるが、そう聞いてグッとくる人もいれば、こない人もいるだろう。だがその18ヶ月後、そうしたトラックのうちの1つが世界中のクラウドを沸かし、RAスタッフが選ぶ2019年のベスト・トラックに輝いた。そう、それは“Kisloty People”のことだ。
とは言え、やんちゃなポップとの戯れは、Schackeのサウンドのごく一部に過ぎない。数多くの名義を使い分けリリースされる彼のレコードやカセットは、ノイズ、ブラック・メタル、インダストリアル、トランスなど内容も様々。もちろん、彼が現在メインで作っているのはテクノ、それも高速でカラフルなテクノである。彼や彼が所属するコレクティブFast Forwardのおかげもあり、コペンハーゲンはそうした種のサウンドで知られるようになった。だがしかし、彼のクラブ志向のレコードやDJセットにさえ、前述のその他のサウンドは表面下に潜んでおり、彼の音楽に遊び心を与えている。自身や志を同じくするアーティストたちによる未発表曲でほぼ全体を構成したRA. 709では、Schackeに脚光を浴びせたサウンドを聴くことができる。
Tracklist01. Monolake – Index
02. Schacke – Interceptive (Unreleased)
03. Peachlyfe – This Morning (Forthcoming on Sacred Interface)
04. Vixen – Alkaline Daydream (Forthcoming on Sacred Interface)
05. Schacke – Full Contraction (Forthcoming on Intrepid Skin)
06. PTU – Mstera
07. Schacke – The Long Tongue (Unreleased)
08. Stanislav Toklachev – Ant Parade
09. Error Etica – Conflict
10. Schacke – No Es Amor (Unreleased)
11. Drexciya – Digital Tsunami
12. ????