- 神秘的なグルーヴと異世界のエディット
- 2010年はAïsha Deviにとって転機の年だった。彼女は瞑想を習得し、それが人生と音楽への姿勢を変えたという。Kate Waxという名のクロスオーバー系インディー・アーティストだった彼女は、実名による音の錬金術師となり、特有の周波数と型にはまらないチューニングを用いたアブストラクトなエレクトロニック・ミュージックをリリースするようになった。その全てでは、彼女の素晴らしい、伸縮性のある声を聞くことができる。彼女の声とそれを加工する方法は、隠し味のようなものだ。「声帯の響きを広げる方法を学んだ」と、彼女は昨年のインタビューで語っている。「多重する振動とポリハーモニーを作って曲の周波数と融合させて、意識の変容状態を誘発するの」
Deviの音楽には目的が存在する。ゴールは瞑想状態を誘発することによってリスナーを癒し、ナイトクラブ体験共同体的なポテンシャルを捉えることだ。Houndstoothや自身のレーベルDanse Noireからのリリースを通して、弦理論と同じくらい濃いテーマをカバーしながら、エレクトロニック・ミュージックにおけるより深い意義と目的の可能性を掘り下げてきた。最新EP「S.L.F.」は彼女のキャリアの中でも最もクラブ寄りの作品の1つであり、激しいドラムと甘いレイヴ・メロディーをフィーチャーしているほか、いつものように彼女独特の声のピッチが上げ下げされ、ハイパーリアルなトーンになっている。
Deviの音楽は踊れるが、明確なジャンルや期待値と一致することは滅多にない。彼女のRAポッドキャストは、それと同じ捻くれの論理に従っている。ある時はしなやかでミッド・テンポだったかと思えば、次は暴力的なほどパーカッシヴ。Deviは過激なクラブ・ミュージックの間に道筋を描き、その中で自身のエディットも数多く使用している。彼女はSlikbackやAmnesia Scanner、Trickyを自分の世界に招き入れ、そしてRage Against The MachineとFlowdan、Billie EilishとJohn Carpenterをマッシュアップした。ミックスではあるが、もはやプロダクションと言ってもいいほどで、彼女のレコードと同じくらい思慮に富んでいる。あなたを瞑想状態に導くかもしれないし、夜遊び気分にさせるかもしれない。いずれにせよ何かを感じさせてくれる、そんなミックスだ。
TracklistAïsha Devi - Superluminal (unreleased)
Philip Glass - Koyaanisqatsi vs Post Malone (Aïsha Devi Edit)
Exploited Body - I Was Never Enough
Gabber Modus Operandi - Trance Adiluhunxxx
E-Saggila - My World My Way (Aïsha Devi Vegan Edit)
J-Zbel - Riddim Du Bardouin
John Carpenter - The Fog vs Billie Eilish (Aïsha Devi Edit)
Tomas Urquieta - Dueños de Nada x Ariana Grande (Aïsha Devi Edit)
Iona Fortune - Xu ?
Kablam - DJ HAY!?
Slickback & Hyph11e - Shimian vs The Prodigy (Aïsha Devi Edit)
Racine - Quelque Chose Tombe II (upcoming Danse Noire)
Tricky - For Real (Aïsha Devi Edit)
Llanto - Raum
Aïsha Devi - I'm Not Always Where My Body is (Varg Remix)
Sign Libra - Outro / Oophaga Pumilio
Racine - Désordre Baroque (upcoming Danse Noire)
GIL - Swallow Ash
Amnesia Scanner & Bill Kouligas - Lexachast II (Aïsha Devi Vocaloid Edit)
Rage Against The Machine vs Flowdan (Devi Edit)