RA.595 M.E.S.H.

  • Published
    Oct 23, 2017
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    141 MB
  • Length
    01:01:30
  • 約一時間の未来的クラブミュージック
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  • 2012年にJamie WhippleがJanusのレジデントになった時には、おそらく彼自身も自分がどれほど時代を先取っていたのか気付いていなかっただろう。ベルリンのパーティーのポリシーとも言える、突発的そして攻撃的にミックスされる激しいクラブミュージックは「デコンストラクテッド(脱構築的)・クラブミュージック」又は「エクスペリメンタル・クラブミュージック」という名目で今や世界的に広がっている。WhippleがM.E.S.H.の名義で発表した初期の楽曲は、シーンの中でも最も複雑かつ冒険的なものとして知られ、殺気立ったリズムの上にサンプル音や爆発音のようなサウンドデザインが施されている。こうしたサウンドは、一部にはインターネット上の情報氾濫にインスパイアされた部分もあるという。Whippleは、修練を重ねると共に次第に音を洗練させ、新作アルバム『Hesaitix』で頂点に達した。抑制された空間音のパッサージュの間に、アブストラクトなリズムが浮かび上がり、せわしなく行き来する。 今回、Whippleが手がけたRA podcastでは、そこまでの抑制感は感じられないかもしれないが、熟慮され、より集中度の高いエクスペリメンタル・クラブミュージックへのアプローチを感じるだろう。Tzusing、DJ Richard、Physical Therapy、Massacooramaanらのトラックを一気にブルドーザーにかけ、絶妙なバランスと推進力をもって、奇妙なドラムパターンと複雑にマッチングさせていく様は、まるでこうした要素が元々すべて同じ1枚のパズルのピースであったかのように思わせる。スピードが速く、気迫に満ち、時に目まぐるしいサウンドは、ジャンルというものが意味を失い、ドラムが絶対的権力を誇る世界を覗く心持ちだ。Whipple曰く、彼がDJプレイをする時は「音楽の中にある欲望を全て開放することで、ただ音が通り過ぎて消え去るだけにはしない」事を目指している。このPodcastでも、Whippleの他の作品と同様、時にアブストラクトかつ圧倒的な説得力でエクスペリメンタル・クラブミュージックのパワーを完全に制御し、喧々たる音楽旅行を紡ぎ出している。
  • Tracklist
      cEvin Key - Bob's Shadow Airhead - ??? Deena Abdelwahed - Walk On, Nothing To See Here NKC - Puncture Mun Sing - Revenge (Tomás Urquieta Remix) Masaacooramaan - Exhume M.E.S.H. - Coercer B.YHZZ - Handle (MM 8-Bar Version) Hyph11e - Unknown Number (M.E.S.H. Remix) Pinch & Mumdance - Control Air Max '97 - Hounded Tzusing - Track 4, Bedouin Records EP DJ Richard - M.D.W.B. Low Concept - Keys To My House DJ Missdevana - Brass Tomás Urquieta - Anatomía (M.E.S.H. Remix) Physical Therapy - Leipzig Swing M.E.S.H. - Mimic Meuko! Meuko! - About Time CiBep Primitive Art - Sequrity
RA