- ブリストル・テクノ
- ブリストルの著名アーティストたちと比較するとJacob Martinはニューフェイスになるが、彼の音楽は、この街のアドベンチャラスなダンスミュージックシーンの縮図とも言える。Hodge名義での初期作品は、ブリストルで起きたポスト・ダブステップ以降の変異を助長したし、彼のディスコグラフィのそこかしこには、ブリストルらしいベースとジャンルへの実験精神が感じられる。ダブステップ時代のベースの重みがガッツリと効いた彼のテクノは、TempaやLivity Soundといったレーベルのサウンドとうまく適合している。そして、Berceuse Heroiqueからダークでバンギンなテクノをリリースした数ヶ月後には、No Cornerから、ほぼアンビエントの煌めくレコードを発表する、そんなタイプのプロデューサーである。Martinはカメレオンのようなアーティストだが、ベースとメロディーに関しては一貫して彼独特の手法をキープしている。彼のレコードは1枚1枚全く違うが、どれも必聴だ。
そんなMartinのRAポッドキャストは、彼の地元のシーンを象徴するような内容であり、自身の楽曲のほか、Kowton、Pev、Shanti Celeste、Batuといったブリストルの新旧アーティストによるトラックをフィーチャーしている。また、テクノも多く含まれているが、Tesselaのブレイクビーツや、Martinによる破壊力のあるPercのリミックス、そして彼とPeder Mannerfeltのコラボレーションによる全力のブレイクス攻撃、”All My Love”など、決してストレートなテクノというわけではない。Hessle Audioのトラックを使用しているのも納得だ。Martinは、Pearson SoundやPangaeaのようなアーティストによって完成されたジャンルの秘術を操る能力を、自身も備えていることを長年かけて証明してきた。そしてMartinは今や、そんなレアなカテゴリーのプロデューサーたちの一員となったのだ。
TracklistHodge - All Is Not Lost
Batu - Marius
Ploy - Iron Lung
Trevino - Playtime (Mosca Remix)
Hodge - Beneath Two Moons
Peverelist - Sheer Chance Matters
Kowton - On Repeat
Pangaea - One By One
Hodge - No Single Thing
Hodge + Randomer - Slipping
Pearson Sound - Stifle
Randomer - Brutus
Oliver Ho + James Ruskin - Mutate and Survive
Tessela - Headland
Kim English - Learn 2 Luv (Francois K Atmospheric Mood Pearson Sound Remix)
Perc - Chatter (Hodge Remix)
Hodge + Peder - All My Love
Shanti Celeste - Loop One