RA.527 Red Greg

  • Published
    Jul 4, 2016
  • Filesize
    165 MB
  • Length
    01:11:53
  • 高い評価を受けるセレクターが送るオブスキュアなソウル/ディスコ/ブーギー
  • Share
  • Red GregことDarren Griffithsは広く知られているDJではないが、ディスコやソウルの愛好家の間では極めて高く評価されているひとりだ。80年代後半からレコードを収集してきた彼は、ダンスフロアにフォーカスしたディスコ/ブーギー/ソウルの恐ろしくディープなコレクションを構築してきた。2011年にZ Recordsからリリースされた彼のコンピレーション『Under The Influence』は自身のスタイルが見事に表れた例で、極めてオブスキュアでインディペンデントにリリースされた音楽が大量にフィーチャーされている。その中でも特にイチオシはAged In Harmonyによる"You're A Melody"だろう。信じられないほどファンキーでレアなミッドテンポのソウルトラックだ。Floating Pointsが同作のヴァイナルを探していたとき、Griffithsに尋ねるように言われたそうだ。そこからふたりの交友関係が発展していき、GriffithsはFloating PointsがPlastic Peopleで開催していたパーティーYou're A Melodyに出演することになった。同パーティーではJeremy Undergroundも出演しており、そのときのレコーディングによってGriffithsはより広範なオーディエンスに知れ渡ることになり、RA Poll: Top 30 mixes of 2013にもランクインした。 以来、Griffithsは引き続きYou're A Melodyに出演した他、ヨーロッパ中のギグに出演するなど、増え続ける世界中のオーディエンスたちに向けて多様に混ざり合ったソウルフルなダンスミュージックを届け続けている。今回のRA podcastを聞けば彼が非常に高い評価を受けてきた理由が分かるだろう。いかなるダンスフロアをも揺り動かすスキルによって届けられた粋狂なまでにオブスキュアなミュージックセレクションが構築されている。 近況報告をお願いします 日中の仕事とレコードを買うことで忙しくしているよ。それ以外にもいくつかのパーティーに出演している。1か月に3、4回くらいのペースなんだけど、今の僕にはそれくらいがちょうどいい。アムステルダムから帰ってきたばかりなんだ。Nomads FestivalのRumberjack In Hellステージに出演した。とてもポジティブでブリグジット後で滅入っていた気分を晴らしてくれた。 今回の制作環境を教えてください 自宅でレコーディングしたんだ。きゃんきゃん吠える犬を飼っているんだけど、その犬がいなくなった日曜日の午後の数時間を利用してレコーディングした。ミックスをレコーディングするのは1年ぶりだよ。ロータリーミキサーを使って自宅でミックスしたのはこれが初めて。今回のミックスはE&S DJR400の他に、愛用している30年もののTechnics 1210sを使ってレコーディングした。 ミックスのコンセプトについて教えてください 正直にいうと、このミックスにはそれほどコンセプトが無いんだ。そのときに咄嗟の勢いでレコーディングしたものだからね。以前はソウルをたくさんとジャズを少し使ってミッドテンポでミックスすることを意図していたけど、ギグで自分のレコードをプレイしてみてからは、ソウル、ブーギー、ディスコとか、DJセットで僕がプレイしそうな音楽の全体像が分かるレコードとお気に入りを数曲含めた方がいいと思うようになった。 レコードディギングのコツがあれば教えてもらえませんか? 1. レコードを売っている場所を素通りしないこと。 2. 良いレコードを発見したら、安いうちに全部買い占めること。良いレコードの価値は上がるから、そのときにすごくいい取引ができるよ。 3. 高くて人気のレコードにとらわれないこと。他の人たちもそういうレコードを追っているし、もっと素晴らしくて格段に安いレコードが世の中にはいっぱいあるから。 4. リスクを冒すこと。レコードを買うべきだと思ったら、ためらってはダメ。売りたくなったらいつでも売れるから。 5. レコードをジャケットで判断しないこと。 6. 辛抱強くして、慌てないこと。ソーシャルメディアや、趣味が似た人が集まるレコードセールのグループページとかで欲しいレコードを投稿すると、数日の間にDiscogsの価格が10倍に跳ね上がってしまう。我慢してじっくりと待っていた方がいい。 7. お気に入りのミュージシャン、プロデューサー、レーベルを常にチェックして忘れないようにすること。 8. レコードディギングに出かけたら、目当てとは違うジャンルのセクションも素早く目を通すこと。レコードが間違ったセクションに置かれていることは日常茶飯事。レコードディガーは手持ちのお金が足りないと別の場所にレコードを入れるからね。 9. ディーラーとの信頼関係を築くこと。そうすればすごくよくしてくれる。 10. 最後になったけど何より大事なのは、好きなレコードを買うこと。DJをするためにレコードディギングをしているならなおさらだ。自分のサウンドを持つこと。この世にはレコードが存分にあるんだから。 今後の予定は? 7月はモンテネグロのSouthern Soul Festivalに出演するし、その後にはロンドンでもいくつかギグに出演することになっていて楽しみにしている。7月13日にはパリのMona's Balearic Closing Partyに出演する。パーティー前にはワッキングのダンスクラスがあるし、いつもすごく面白いよ。
RA