RA.514 Leafar Legov

  • Published
    Apr 4, 2016
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    159 MB
  • Length
    01:09:09
  • Gieglingの重要メンバーが届ける癒やしのリズム
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  • Leafar LegovことRafel Vogelは、Gieglingファミリーのなかでも比較的目立たないが、重要な存在である。彼とKonstantinは、レーベルができる前からドイツはハノーファーで共に音楽制作を行っていた。現在彼らは、Kettenkarussellというライブ・アクト/プロダクション・ユニットを結成しており、形容しがたい独特の信念を体現したビタースウィートなサウンドを展開している。Vogelは、他のレーベル所属アーティスト以上に、クラブ・ミュージックとの繋がりは偶然、といったスタンスをしており、彼がたまたま表現したかったものがそのスタイルにフィットするときだけ、クラブ・ミュージックの定型を踏襲するという傾向があある。Kettenkarussellとしては、ダウンテンポ・ハウスと描写することが可能な音楽を制作しており、ソロではアンビエントな音景色や陰鬱なインスト・ヒップホップを手掛ける。しかし彼の個人的な音楽世界観というのは、未だにミステリーな部分が多い。Robert Oh名義で2009年に単発リリースをした"Blush”を除くと、彼の1stソロリリースは2月にGieglingから出たばかりのEP「Talk」であった。アブストラクトで抑制された雰囲気の同作は、Giegling作品特有の感情表現の深さや、スタイルの柔軟性をよく表していた。Vogelが今回手がけてくれたRA ポッドキャストは四つ打ちリズムに寄っているが、それでも究極に穏やかであり、ぼやけた、美しい映画のようなシーンが現れては溶けてゆく。未発表曲のみで構成されたこのミックスは、優しくじらすようにVogelのポテンシャルを垣間見せてくれる。 近況報告をお願いします Konstantinや他のGieglingメンバーとあちこちでギグをしていたよ。世界中で素晴らしいショーケースに多数出させてもらった。あとは、暇があったら音楽を作ったり、散歩して春を満喫していた。 ミックスの制作環境を教えてください 自分のトラックだけで、自宅でミックスを作ったんだ。 ミックスのコンセプトについて教えてください 最初にエレクトロニック・ミュージックに出会ったときの気持ちをまた再現したかったんだ。今回のミックスでは、しばらくずっと聴いてられる曲を選んだんだ。これらの曲は、自分の手を離れているというか、自分が作ったという感覚がなくなっているんだ。技術的な面は薄れて、なんらかの真実みたいなものだけが残っている。聴きやすくて、オープンで穏やかで、家で聴いても楽しめるものにしたかった。 あなたは最初からGieglingのメンバーでした。他のメンバーとはどのように出会いましたか?これまでクルーの一員として活動して、いかがでしたか? Konstantin、Traumprinz、Vrilとはハノーファーで知り合って、一緒に音楽作りを始めたんだ。他のメンバーは、学生のときにヴァイマルで知り合った。お互い友達だから一緒に活動するのは楽なんだけど、そのせいで衝突もあって難しいときもある。全てが想像以上にビッグになっていって、もちろんそれには喜んでいるんだけど、ちょっと活動がブレてしまうこともあるね。だからときにはちょっと落ち着いて、第三の目を磨いて、恐怖に立ち向かって、なぜこれをそもそも始めたのかを思い出す必要があるね。最終的には、音楽が大好きだからやってるんだ。 Robert Ohとして12インチを出した以外では、「Talk」が1stソロ・リリースになります。制作したのはいつであり、どういったプロセスで制作したのですか?近日リリースが予定されているソロ作品はありますか? 俺は映画がすごく好きで、サウンドトラックをサンプリングすることが好きなんだ。Kettenkarussellでツアーをやったとき、現実そのものが映画みたいな気分になった。そのムードで制作を始めた曲もあったよ。ライブの次の日、電車に乗っているときとか。しかし家に帰ってからそういったトラックを完成させようとすると、サンプリング・ネタ目当てに見たYouTubeのニューエイジ・チャンネルで気が散ってしまって、なかなか作業が進まなかった。もっと作品をリリースする予定はあるよ。 Leafar Legov名義の音楽は非常に穏やかで繊細です。ライブをやるとき、そのサウンドをどうやってクラブ環境にフィットさせるのですか? プレイしている音楽が自分にとって心地よく感じられるものであったら、クラブで何をかけてもいいと思うんだ。クラブに遊びにいくとがっかりすることが多いんだが、無難なものをかけて冒険しようとしないで、観客を過小評価しているDJがたくさんいるんだ。ガンガン流れるトラックに踊り狂うのも楽しいんだけど、そのあとにはゆったりと落ち着くのも気持ち良いと思うんだ。穏やかになればなるほど、自分の魂が聴こえる。 今後の予定は? Kettenkarussell名義での新作も予定しているし、4月にはちょっとしたUSツアーもあるんだ。向こうの新旧の友達と会うのが楽しみだよ。あとは世界平和を願って瞑想を続けて、サイトランスのチルアウト・ルームがカムバックするのを待ち続けるよ。
RA