• Published
    Apr 7, 2014
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    132 MB
  • Length
    00:57:43
  • ひねりを加えたテクノ・サウンド
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  • テクノに関して、Adam Rivetは伝統を重んじるが、原理主義者では無い。彼の作る音楽はテクノの全盛期のスピリットを体現しているが、しかしテクノの信条に固執することはしない。彼のスタイルはファンク、ブレイクビート、ジャングル、ハウスといった音楽にも影響を受けており、制作において自身のルールを破り、始めからやり直すことも躊躇しない。それは、2011年に彼が新しくRivetという名義でリリースを始めてからも、同じであった。これは、自身の過去作品と距離を作り、心機一転の再スタートをするためだったと彼は語る。まずはFrozen Borderの短命だったサブレーベル、Naked Indexからリリースを行った後、Kontra-MusikやSkudge Presentsからも作品をリリースした。Kontraから先月リリースした「Bear Bile EP」は、賢いサンプリング、シャープなプロダクション、そして多様なサウンドが特徴的であり、Rivetの良さを最大限に表現している。 それはRivetのDJプレイにも言えることだ。以下のインタビューでも語っている通り、彼は90年代のDave ClarkeやJeff MillsといったDJのミックス・スタイルに憧れ、DJに夢中になったと言う。驚くほどの幅広い視野で捉えられたラフなテクノ・ミックスとなった今回のRAポッドキャストでも、そういった昔ながらの“魂と技術”が光る。 まずは近況報告をお願いします。 リリースでいうと、最近はSkudge PresentsとKontra-Musikから、「Driftwood」と「Bear Bile」というEPを出していて、それで忙しかった。あと、Weekend Worldから出るDronelockの曲など、いくつかリミックス仕事をしていた。それ以外では、10年ぶりに地元のマルメ(スウェーデン)に引っ越したんだ。家族、友人がそばにいて、空港がそばにあるのが嬉しいね! ミックスの制作環境を教えてください。 自宅のスタジオで、4台のタンテ、1台のミキサーとリバーブを使った。なにも派手なことはしてないよ。 ミックスのコンセプトについて教えてください。 90年代の後半、当時憧れていたDJ(その頃はJeff Mills、Dave Clarke、Surgeonなど)のプレイをよく見に行っていた時代、テクノDJにとってミキシングが最も重要だった。たとえ家でいつも聞いてるレコードでも、こういったDJがかけるとまったく違う曲になるんだ 。Dave Clarkeが"Knights Of The Jaguar"を2枚同時にかけて、即席ディレイ効果みたいなことをしていたり、MillsがJames Brownの曲の上に乗せて、-8から+8まで同時にピッチを上げていったり。こういたDJプレイはここ10年ぐらいですっかり見なくなった。今日のDJはムードを一定に保ちながら、綺麗に繋いで、ほぼ1曲まるごとかける方が主流だ。完璧が重視され、個性が犠牲になっている。俺はこういった昔ながらの魂とか技術を後世にも伝えたくて、このミックスでそれを提示したかった。トラックをレンガと捉えて、毎回新しいものを積み上げていく感じだ。自分でも、2度とまったく同じものを作る事はできない。時に失敗することはあるが、だからこそエキサイティングで生命感があるんだ。 あなたは、ターンテーブルとミキサーのみを使った、伝統的なDJプレイスタイルに拘っています。そういった拘りはどこから来るのでしょう? Jeff MillsがRA Exchangeでまさにそのことについて言っていた。DJを見た観客の体験に大きな役割を果たすと思うんだ。子供の頃、俺は家に帰ってすぐにターンテーブルで、今見て聞いたことを真似しようと練習したもんだ。そういったインスピレーションを原動力に、俺はかれこれ20年近くターンテーブルに向かってきた。努力の積み重ねで、何かをマスターすることはとても素晴らしい気持ちだ。しかも、まだまだ学ぶ事はたくさんある。今時のキッズはパーティーから帰ったあと、何してるんだ?彼らの原動力はなんだ?そして何に向かっているんだ?彼らは今後20年間iPadのDJアプリを使いつづけるのか?「簡単に手に入るものは、簡単に失う」という考え方が今時主流みたいだが、どちらにせよ悲しいね。 新名義は、アイデンティティを新しく形成し直すためだという解釈で間違いはないですか? Rivet名義をスタートした理由は、フレッシュに1から始めて、人々に先入観を持たずに聞いてもらいたかったからなんだ。仮面はギミックだと思われて、音楽そのものよりも注目を浴びるようになってしまったけど、それは俺の意図の真逆だった。だから、仮面をとったんだ。 今後の予定は? 新EP、「Slow Swirl」を現在製作中だ。80年代っぽいバイブスが入ってる作品になりそうだ。とてもインスピレーションをもらってるVeronica Vasickaには感謝している。スウェーデンの音楽とビジュアル・アートのコラボプロジェクトとして(アナログで)出る予定だが、今はそれしか言えない。第一弾は8月のリリースだ。
  • Tracklist
      James Ruskin - Excerpt 2 (Jealous God) Recoil - Black Box (Complete) (Mute) Chicago Damn - Sleep Deprived (Chicago Damn) Deutsch Amerikanische Freundschaft ?- Verlier Nicht Den Kopf (Virgin) Laszlo Dancehall - Flute Worx (ManMakeMusic) Front 242 - Body 2 Body (2 Trax) (Strut) Traxx - Enka (Nation) Redshape - Wires (Present) Container - Acclimator (Spectrum Spools) Egyptrixx – Water (Reduced) (Night Slugs) Abe Duque - Ban (Abe Duque Records) Ben Sims - Freaks (Kink Acid Mix) (Unreleased) Fjaak - New Resistance (Klasse) Ben Sims - Joyrider (Trevino Remix) (Theory Recordings) Rivet - Bear Bile Pt 3 (Kontra-Musik) Mite - Witch Doctor (Embassy Recordings) dBRm – We Are No-One You Know (The Nothing Special) BrukRode - Double Oh Two (Deca Rhythm) G-23 - Error Design (Forthcoming on Modal Analysis) Muslimgauze - Khan Younis (Staalplaat ?– archive fourteen) goldFFinch - The Beast (Twin Turbo) Ø [Phase] - Just Another Dance (Token) Oliver Deutschmann - Breakdown (STERAC Remix) (Caduceus Records) R-Zone - If U Going Thru Hell Keep Going (R-Zone ) Shadow Dancer - Matta (Unknown To The Unknown) Ø [Phase] - The Bwiti Initiate (Token) Florian Blauensteiner - Where The Coke (Klasse) Tripeo - Ugani (Deep Sound Channel) Iori - Urge (Phonica White) Rivet - Bear Bile Pt 1 (Kontra-Musik) Der Zyklus - Formenverwandler (International Deejay Gigolo Records) French Fries – Machine (ClekClekBoom Recordings) Recoil - Black Box (Complete) (Mute) Outer Space - Ellipse (Spectrum Spools)
RA