• Published
    Nov 4, 2013
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    112 MB
  • Length
    00:48:30
  • 個性派電子音楽家が崩す既成概念
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  • Olly Perymanはあくまで一応、ドラム&ベース・シーンの一員として語られてきたが、今ではもはやその関連性すらない。現在の彼を定義づけることは不可能だ。「最近、俺が作るリズムは、瞑想しているときに見たり、聞こえたりするものが元になっているんだ」と、彼は以前語っていた。この言葉から、いかに最近の彼のビートがレフトフィールドへと進んでいってるのかが伝わるだろう。去年のPerymanの特集記事、Breaking Throughの中で最も印象的だったのは、彼が既存のグリッドに沿ってプロデュースをしないという事だ。つまり、クオンタイズに縛られない彼の音は、“彼にとって正しい”リズムで刻まれていくのだ。このアプローチはDJに好まれにくいが、類を見ないほどの奇異さや独創性を生み出していることも確かだ。Fisの世界にどう入り込んでいいのか解らない人は、“DMT Usher”から聞いてみることをお勧めする。今月にTri Angleから再リリースされることが決定しているこの曲は、まるで映画『Apocalypse Now』のオープニング曲のリミックスかと思うようなトラックで、汗だくのMartin Sheenの頭上をヘリコプターが旋回しているシーンを思い浮かべる。彼の音世界にどっぷり浸かりたいのであれば、dBridgeのExit Recordsから去年リリースされた「The Commons」をゲットしよう。リズムの概念をめちゃくちゃにする濃灰色の音像6曲が入った同作は、Fisにしか作り出せない世界だ。 RA.388では、このニュージーランド人プロデューサーが更なる不気味な領域へと誘ってくれる。主に自身の新曲や未発表曲で構成されている今回のミックスは、一定のリズムというものを完全に除外し、タールのようなシンセ音と反響するパーカッションが宇宙物質のように衝突を繰り返している。 まずは近況報告をお願いします 音楽を作っていた。 ミックスの制作環境を教えてください 俺のベッドルーム・スタジオで、タンテとミキサーを使ってレコーディングしたんだ。 今回のミックスのコンセプトについて教えてください ハタイタイ・ビーチで俺がパーカッションを演奏しているのをバイノーラル方式で録音したものから、時にトラックが生まれたり、消えたりするんだ。 ライブではどういったアプローチを行っていますか? 今、In Real LifeのPzに、自分の音源をダブプレートにカッティングしてもらっているんだ。その間、“ライブ”と呼べるセットアップを目指して色々と準備をしていくつもりだ。 人はあなたの音楽で特有の踊り方をすると感じますか? 敏感な人はね。リズムを感知できる人はそれに合わせて動いてるけど、彼らは音に合わせてダンスしているだけじゃなくて、彼ら自身が“音”になっているんだ。 今後の予定は? 今後も作曲を続けるのはもちろん、来年の頭にはヨーロッパ、UKにツアーしにいけるみたいだ。
  • Tracklist
      The Cleft Hope on a Tightrope Clearing Concierge Magister Nunns K Slap Celiac Tingle Homologous A Knecht Water Memory Tribunal Piggy's Cossacks
RA