- ウェアハウス・テクノの雄
- 鋭い人ならば、すこし前に公開された、HotflushのBoiler RoomパフォーマンスでDense & Pikaとして現れた2人組の正体を見破っただろう。左にいるメガネの男性はChris Speroと言い、イギリス人ハウス/テクノプロデューサーのGlimpseという名前でも知られている。そして彼の横にいるのは、Hypercolourの主宰の1人で、プロデューサーでもあるAlex Jonesだ。45分に及ぶこの動画に収められていたのは、彼等が次から次へと容赦ないウェアハウス・テクノを繰り出している様であった。Speroが909でビートを刻み、Jonesがサンプルやメロディーを叩き弾いた。Dense & Pikaとして彼らが目指しているサウンド、スタイルが凝縮されたライブだったと言える。2011年の半ばに、彼等が突如見慣れない名義でホワイトレーベル・シリーズを出して以来、彼等の新しい名前はクラブ志向の独特なテクノサウンドを象徴してきた。その中でも特にフロアを揺らしたのは“Bad Back”、“Cartoon Heart”、“31”といった12インチで、Hotflushから新曲も加えて再リリースされていたりもする。2013年も彼等の作品が同レーベルから出る予定だ。
9月には、Dimensions FestivalsのRAステージで我々と共演することになっている(今後詳細が明らかに)。それまで、彼等の31曲収録の怒涛のミックスをご堪能いただこう。
まずは近況報告をお願いします。
最近はツアーで忙しかったのと、夏発売予定のHotflushのEPを仕上げたばかりなんだ。あとは、4月リリース目標にd&p 005を進めていて、Foalsのリミックスもやっている。今までとは違ったものになりそうだ。
ミックスの制作環境について教えてください。
西ロンドンのスタジオで2台のターンテーブル、ミキサー、Roland 909、Abletonを使って録音したんだ。
ミックスのコンセプトについて教えてください。
自分たちの好む音を表現することが目的だったんだ。複雑で難解なものはない、ただダンスフロア向けの面白いテクノを詰め込んだんだ。
Dense & Pikaとしての活動は、お2人のソロ活動とはどう違いますか?
Dense & Pikaはお互いのソロ活動とはまったく違うものにしようとしているんだ。2人で様々な機材を用いて、セッションを繰り返していく中で生まれたものを曲として纏めている。
2人でやると、1人で制作するのとはまったく違うものが生まれるんだ。純粋な意味でのコラボレーションだと思う。ソロより良いとか悪いとかではなく、単純にソロでの制作とは違った作業なんだ。2つの手じゃなく4つの手があればもちろん可能性も広がる。そしてセッションの後に編集をして完成させるんだ。
なぜ当初素性を隠すような形でリリースをすることにしたのですか?
元々はただ、2人でスタジオにこもって、ハードウェアで遊びまくるという事をテーマに、コラボプロジェクトをスタートしたんだ。そしてホワイトレーベルでレコードを出してみた。もし何か反応があればツアーをするし、何もなければ諦めるつもりだった。意図的に正体を隠そうとか、ミステリアスでいようという考えは特になかったんだ。
今後の予定は?
Hotflushと今後も仕事して、色々と展開していきたいね。あと色々と楽しみなライブも控えているんだ。