ニューヨークが屋内外のライヴイベントの規制を緩和、4月から上限はキャパシティの33%に

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  • 「人数を制限したパーティーでさえも、皆が期待して楽しむようなものを開催することはできない」と、クラブNowadaysはコメント。
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  • ニューヨーク州のAndrew Cuomo知事は、4月2日からニューヨークでのライヴ・パフォーマンス活動を再開できると発表した、とThe New York Times紙が報じている。 この新しい政策により、イベント会場は33%の収容率で再開できるようになるが、最大収容人数は屋内で100人、屋外でその2倍に制限される。ただし、イベント前に参加者全員の検査結果が陰性であった場合は収容人数を増やすことができ、屋内では最大150人、屋外では最大500人の収容が可能となる。新しい規則では、すべての来場者にマスクの着用と、イベントでのソーシャルディスタンスを保つことが求められている。 今回の発表は、より感染力が強く、ワクチンの有効性が低い可能性が示されているニューヨークのCovid-19変異株が広範囲に広がっている最中に行われた。先週、ニューヨークと隣接するニュージャージー州では、人口10万人あたり38人の新規感染が確認され、全国平均の18人を上回る国内で最も高い陽性率を示している。 ダンスイベントへの規制に関する最新情報がないことから、ニューヨーク市のダンスミュージック・ヴェニューはこの新しい規則を鵜呑みにしていないようだ。「現時点では、規制が解除されても私たちにあまり影響はありません」と、リッジウッドのクラブNowadaysの共同創設者であるJustin Carterは語る。「ソーシャルディスタンシングを保つ必要があるので、少なくとも現時点では、魅力的な方法で人々にダンスをしてもらう機会はあまりありません。多分、ある種のプログラミングを行う方法を考え出すことができるかもしれませんが、6フィート以内に集まることが比較的安全であることを示す十分な証拠が出てくるまでは、人数を制限したパーティーでさえも、皆が期待して楽しむようなものを開催することはできないでしょう」 11月の冬に休業して以来、ブッシュウィックのBossa Nova Civic Clubも今だ閉鎖されたままだ。マートル・アヴェニューをさらに下った場所にあるMood Ringは、今月末にテーブルサービス付きのカクテルバーとして再オープンする予定だが、Bossa Nova Civic Clubは引き続きイベントの開催を見合わせるという。「私達は今、シャットダウンの1年を経験していますが、トンネルの終わりに光が見えてきたので、イベントが安全に開催できるようになるまで待つのがベストだと考えています」と共同創設者のVanessa LiとBowen Gohは語る。 ブルックリンのヴェニューElsewhereの共同創設者兼プログラミング・ディレクターRami Haykalは、クラブの屋上でイベントを開催する可能性をほのめかしているが(昨夏にも制限付きでオープンしていた)、彼はその心情をうまく代弁している。「33%は一歩前進のようなものですが、それは私たちが動こうとし、もう少し何かをしようとするにはまだ十分ではありません。また、ダンスについての言及はまだありません」と彼は説明している。「私にとっては、それ(ダンス)がいつになったら規制の中に組み込まれるのか少し心配になってきています」 複数のフロアを持つクイーンズのヴェニュー、Knockdown CenterのディレクターTyler Myersは、ソーシャルディスタンスを保つのに最適なスペースがあるにもかかわらず、人数制限がさらに緩和されるまでヴェニューを閉鎖したままにすると説明している。「収容人数が少なすぎます」と彼は語る。「イベントを開催するには最も安全な場所かもしれませんが、この広さのヴェニューが実質的に今も州によって閉鎖されたままというのは、不条理なことです。膨大な数の窓やドア、複数の屋外パティオ、完全な空調設備、非常に高い天井があり、室内の空気量は300人を収容するレストランの5、6倍にもなりますが、今は100人しか収容することができないんですから」 政府からの援助を今も待ち、苦境に立たされている他のヴェニューにとって、オープンするという単なるアイディアは不満の種である。グリーンポイントのヴェニューGood RoomのヘッドブッカーであるJosh Houtkinは、困難な1年を経て、再オープンを真剣に検討する準備ができていないと表現している。「1年間店を閉め、政府からの助成金を今だに待っていてます。Save Our Stages助成金に関してはまだ受付開始すらしていません。大家との話し合いもかなり深いところまで来ています」 「そして今、“営業していいよ”と彼らは言っています。でも、一応休業していたので、そう簡単ではありません。そして安全上の理由、ビジネス上の理由、スタッフの都合で、ただオープンするだけでも簡単にいかないかもしれないことがたくさんあります」
RA