原材料不足でカセットテープの生産スピードが停滞

  • Published
    Wed, Oct 16, 2019, 02:40
  • Words
    Resident Advisor
  • Share
  • National Audio Companyによれば、原料の採掘をしている唯一の工場の改修が2019年に入り続いているという。
  • 原材料不足でカセットテープの生産スピードが停滞 image
  • アメリカ国内のカセットテープ工場の最大手、National Audio Companyのカセットの生産が滞りを見せている。 National Audio Company(以下NAC)がカセットレーベルHausu Mountain Recordsへ送付した書面によれば、生産の遅れはカセットの原材料として使用される、高品質なガンマ酸化鉄の供給が世界的に滞っているためである、と米ウェブマガジンPitchfork報じた。今年に入ってから原料の採掘をしている工場の改修工事が続いており、その結果2019年は“発注した50トン以上のガンマ酸化鉄”の受け取り待ちの状態で、入荷できたのは”2トンの記録用の酸化物”のみであるとNACが述べている。 NACによれば、配送の再開が見込まれている10月には、少なくとも11トンの原料を受け取ることができるはずだという。 以下はHausu Mountain RecordsがTwitterに投稿したNACの書面。
    一方で日本国内の製造メーカーに目を向けてみると、原料確保の問題ではなく、カセットテープの人気再来とは裏腹な状況がうかがえる。以前はSony、TDK、富士フィルムなど多くのカセットテープ・メーカーが存在していたが、大手のメーカーで現在も生産を続けているのは国産初のカセットテープを発売したマクセルのみである。 2016年に公開されたRA ExchangeのThe Hourシリーズでも、過去10年で起きているカセットテープ人気の復活について触れている。
RA