Roland TR-808が未来技術遺産に登録

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    Tue, Sep 17, 2019, 11:00
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    Hayate Sato
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  • デジタル・シンセサイザーYamaha DX7と電子オルガンD-1なども同時に表彰。
  • Roland TR-808が未来技術遺産に登録 image
  • ローランド社のTR-808とヤマハ社のDX7やD-1などが、電子楽器としては初めて「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」に登録された。 国立科学博物館によると、Roland TR-808が登録された理由は、1980年の発売当時"32種類のリズムの作成と編集が可能で、作成されたパターンを自由に組み合わせて一曲分のリズムパターンを作り出せるリズムマシンは画期的"であり、"本機の合成音色は、ヒップホップやテクノなど新しい音楽ジャンルの定番リズム音として世界中のミュージシャンに愛用され、現代のポピュラー音楽の世界で欠かせない音源として活躍した"ことで、"新しい音楽創造に貢献した"ためだと述べられている。 またYamaha DX7は、"加算方式や減算方式で作られる従来の電子音に対して、新しい表現力豊かな音の実現を目指して開発された搬送波と変調波によるFM音源を搭載し、プロだけでなくアマチュアにも手が届く価格で販売されて大ヒット"し、"シンセサイザーの新たな時代を開いた機種として重要”と言及されている。 「重要科学技術史資料(愛称:未来技術遺産)」とは、国立科学博物館が日本国内の全ての科学技術の中から科学史(基準項目には、”国際的に見て日本の科学技術発展の独自性を示すもの”、”新たな科学技術分野の創造に寄与したもの” などが含まれる)または我々の生活や文化において顕著な影響を残したものを選定し、次世代にそれを継承するために2008年から開始された登録制度。これまでに259もの資料が登録されてきたが、電子楽器が登録されたのは今回が初となる。 2015年にRoland本社を訪れ取材した特集記事「Roland: 未来へ」はこちらを参照。
RA