「年間100件の昏睡事件が起きる可能性」パリ警視総監が、クラブでのGBL/GHB氾濫に警戒

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    Mon, Apr 23, 2018, 08:02
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    Resident Advisor
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  • 今年3月、Petit Bainにて24歳の男性が友人と共に誤ってGBLを摂取、昏睡状態に陥った後死亡した。
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  • パリ警視庁が、今年3月に24歳の男性が死亡した事件を受け、クラブでのGBLとGHBの乱用に対し警告を発令した。 パリ警視総監のMichel Delpuechはフランスの日刊新聞Le Parisienのインタビューを受けこの流行について語り、市内では過去3ヶ月間で、10人がデートレイプドラッグとして知られるGBL(gamma-butyrolactone)とGHB(gamma-hydroxybutrate)を摂取した後に昏睡に陥ったことを明かした。(2017年に起きた同様の事件は年間で10件のみだった。)Delpuech総監は、もしこの状態が続けば年末までにGHB/GBL関連の昏睡事件が起きる可能性があると指摘した。 警察は現在、専門家と共に、今後GBLとGBHの過剰摂取を予防する為の対策を立てている。Delpuech総監は、この話し合いにクラブコミュニティも巻き込んでいく予定だとコメント。フランスのシンクタンク、Collectif Action Nuitの代表は、関連協会や連合を交えた会議など、今後検討している活動を詳述する動画を公開した。 当局による今回の行動は、今年3月10日に、パリのヴェニューLe Petitで24歳の男性がGBLの過剰摂取によって死亡した事件を受けたもの(GBLは摂取後体内でGHBに変化する)。Vice Franceによると、彼は床に置いてあったペットボトルを、水だと思い一口飲んだ後に意識を失ったという。また、別の29歳の男性もペットボトルの水を飲んだ後に倒れたが、翌日意識を取り戻している。24歳の男性は、3月25日に死亡が確認された。ペットボトルの持ち主の身元はその後DNA検査によって判明しており、身柄を拘束された後に過失致死罪容疑で逮捕された。 今回のGBLによる死亡事件は、ここ数ヶ月にパリで起きた同様の事件の中で最も極端な例だ。昨年12月には、クラブNuit Fauvesの客の3人がドラッグを摂取した後に病院に運ばれた。3月にはRex Clubで、19歳の男性3人組がGHBを摂取した後に搬送されたと、Le Parisienは報じている。 Petit BainのイベントKindergarten Partyでは、2人の男性がGBLを誤飲するトラブルが発生し、Facebookページに薬物に対する警告と、アルコールと混ぜると特に危険であることを強調するステートメントを投稿。また、こうした“災難”に直面したパリ市内のクラブが、今後結束していくとも宣言した。 Photo credit: National University Of Singapore
RA