ニューヨークのキャバレー法が廃止

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    Tue, Oct 31, 2017, 01:28
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    Resident Advisor
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  • Rafael Espinal市議会議員が、1926年に制定された同法は昨日廃止されたと発表。
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  • ニューヨーク市議会で、キャバレー法の廃止が決定した。 議会では昨日10月31日(火)、1926年に初めて制定された“ダンス禁止”法の廃止に向けた法案が可決された。今回の法案は、この1年間、ニューヨークのナイトライフとインディペンデントカルチャーにとっての重要な代弁者であり続けたブルックリン区のRafael Espinal議員が提出したもの。この決定によって、該当するビジネスは今後はダンス営業をする為の特別な許可を取得する必要も、それに違反した際の罰金を払う必要もなくなる。 「今日この日、NYCは歴史的な過ちを正します」と、Espinalはコメント。「キャバレー法が終わります。約1世紀の間、キャバレー法は特定のグループを標的とし、ビジネスやパフォーマーを怯えさせ続け、NYCの重要なカルチャーを抑圧してきました。この歴史的な、法律の廃止を勝ち取ったことを、私は誇りに思います。今後はこの街のナイトビジネスをサポートしながら、既に整えらている安全対策を維持していきます。」 NYC Artist Coalition、Dance Liberation Network、Legalize Dance NYC、そして毎年恒例のDance Paradeの創設者をはじめとする様々なグループが団結し、同法の廃止を目指してきた約1年間に及ぶ運動が、遂に結末を迎える。キャバレー法は、言論の自由の観点や、制定当時はハーレムにある黒人客と白人客が入り混じったジャズクラブをターゲットにしていたという人種差別的な端緒を理由に、'90年代以降数回に渡り“改正”されてきたが、実際に状況が改善されることは一度もなかった。市内にある約25,000軒のバー、クラブ、カフェのうち、キャバレー法のもとで合法的にダンスイベントを開催するライセンスを取得できている店舗は、約100軒ばかりであった。 また、Espinal議員は今年8月、ニューヨーク市にナイトライフ局を設置する法案も可決させている。新局は、アーティストとナイトライフの専門家、そして市政府を繋ぐ役割を担っていく。 RAでは昨年、ニューヨークにおけるナイトライフ、不動産、ジェントリフィケーションに焦点を当てた特集記事の中で、キャバレー法やその他のライセンス問題についても言及している。記事はこちらからチェック(英語のみ)。
RA