Ghost Shipの建物所有者が、火災事件発生前に電力系統のトラブルを把握していたことが発覚

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    Tue, Mar 28, 2017, 12:01
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  • テナントや建設業者からの忠告を無視したオーナー側には、過失致死あるいは殺人罪が適用される可能性も。
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  • 昨年12月に起きた火事で36人が死亡した米オークランドの倉庫Ghost Shipの所有者が、事件が発生する2年以上前から深刻な電気系のトラブルがあると忠告されていたことが明らかとなった。 The Mercury Newsが入手したEメールによると、建物の所有者は、火災発生の恐れがあった電気配線の修復を拒否していたとのことだ。2015年2月に送信されたあるEメールの中では、改造されたスペースの中でアーティスト用の居住スペースを管理していたDerick Almenaというテナントが、電力系統が「かなり古く、配線の状態も危険だ」、「今すぐ全て取り替える必要がある」との苦情を綴っている。ビルの所有者Chor Ngの息子のKai Ngは、これに対し拒絶的なメールを返信。「電力基盤の問題は、あなたが賃借を開始する以前から分かっていたことです。」 Ngファミリーは、この問題について指摘される機会が他にもあったようだ。2014年に、隣接する自動車車体修理工場で小規模の電気火災が発生した時だった。当時修理を担当した無免許の業者(とGhost Shipのテナント)は、事故の後に電力系統をアップグレードする必要がある旨をEメールで訴えている。「建物の電力が半分に分けられてしまっているため、2つ目の変圧器が必要です。1つ目の変圧器は既に交換していますが(炎上した時は電気がありませんでした)、2つ目は負荷をカバーするには小さすぎます。」尚、入居者によると、この2つ目の変圧器が交換されることはなかったという。 これらは所有者が無視したと見られる数ある忠告のうちのたった2つであると、The Mercury Newsは報じている。アラバマ州検察は所有者に対し刑事責任を追及する方針であり、起訴内容は過失致死罪、あるいは第二級殺人罪となる可能性も浮上している。
RA