Silent Seasonが、Mystica TribeことTaka Nodaのアルバムを12月5日にリリースする。
本作は、日本人プロデューサーMystica Tribeがカナダ拠点のダブテクノ/アンビエント・レーベルSilent Seasonからリリースする初の作品となり、今回Silent Seasonが新たに始動する、純粋なダブに焦点を当てた新シリーズの一環として発表される。レーベルボスのJamie McCueとNodaは、Nodaが2011年にEP「Meditation Stick」でデビューしてまもなく友人関係になり、Nodaが”ライブ感覚”のダブレコードを制作したかったこと、その制作において自然に囲まれた環境を求め、日本からカナダへ旅したことが、今回のリリースとSilent Seasonへ大きく影響を及ぼしたという。我々は本作について、Jamie McCueへメールインタビューを試みた。
ダブミュージックはSilent Seasonの精神にどのように当てはまると思いますか?
ダブとレゲエはここBCで長くに渡り根付いている。ヒッピー人口が多いことが理由の一つに挙げられるんだけど、サウンドがいいこととポジティブなヴァイブスがあるのが一番の理由だね。ダブミュージックでは、たびたび鳥の鳴き声や雷雨、水の流れる音をサンプリングする。たとえエレクトロニクスを用いてエフェクト処理されたとしても、そういった音楽には明らかにオーガニックな感覚が存在するんだ。だからダブは、森に木霊するダブヴァイブという点で、Silent Seasonの精神にうまく当てはまっていると思う。
ダブアルバムを作るというアイデアはどのようにして生まれたのしょうか?
僕らはツイッターを通してやり取りを重ねるなかで、好きなアーティストやバンドが同じだということを知ったんだ。直球のダブアルバムをリリースするのは僕の長年の夢だったから、とても自然な流れだったね。彼のメロディカ(このアルバムの中核をなす機材)の演奏を聴いて、たちまち心を奪われたんだ。それに、僕ら2人ともAugustus Pablo、Zion Train、King Tubbyといったアーティストの大ファンだった。
Takaは、メロディカ、Bass Station Ⅱ、Waldorf Rocket、VSTsを用いて『Island Oasis』のトラックを作っている。全曲にメロディカの生演奏を取り入れ、ライブ感覚でドラムとパーカッションも作ろうと試みた。彼はダブを、サイケデリックミュージックの一種、もしくは彼が言うところのダウナー・サイケデリアと捉えている。ダブ、ソウル、テクノ、ハウス、サイケデリックロックに影響を受けた彼独自のサイケデリックを作ろうとしていたんだ。
Mystica TribeがBCに来た経緯を教えてください。
Takaはアルバムの制作に入ってからカナダに来た。ブリティッシュコロンビア州を訪れ、自然の中でリラックスした時間を過ごし、島生活とローカルフードを楽しむことに関心があった。僕はTakaをホストし、お気に入りのスポットへ案内したりした。釣りへ行ったり、オイスターを食べたり、アルプスでハイキングをしたり、川へ降りたりした。カナダ体験を彼にしてもらったんだ。もちろん、DUB In The PARKが彼のこの旅でのハイライトだったね。
DUB In The PARKとは何ですか?
DUB In The PARKは、バンクーバー島にある僕のホームタウンで行われた初のSilent Seasonのパーティーだよ。コートネイの川沿いにある公園で昼間にフリーで開催した家族フレンドリーなエレクトロニックミュージックのイベントさ。150人ほどが集まり、そこでMystica TribeとレーベルメイトのSegueがライブをした。子供が踊ったり泳いだりして、本当に素晴らしい午後だったね。そこでは、Mystica Tribeのまもなくリリース予定のアルバムと、最近のSegueのアルバムから抜粋した4曲を収録した限定版CDを販売したんだ。来年の夏もやる予定だよ。
Tracklist
01. New Beginnings
02. On The Lookout
03. Peek-A-Boo
04. Global Village
05. Gone From Here
06. Under Pressure
07. New Horizons
08. Cosmic Vibration
『Island Oasis』は、Silent Seasonより2016年12月5日発売予定。