ジョージア警察がナイトクラブBassianiとCafé Galleryを強制捜査、Bassianiのオーナーたちを逮捕

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  • Bassianiが、昨日の弾圧についてステートメントを発表。
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  • 好調なトビリシのダンスミュージックシーンの中心となっているBassianiCafé Galleryが、現地時間の今朝、マシンガンを装備した警察の強制捜査を受けた。 警察は、過去2週間で発生した薬物中毒死に対する政府の対応の一環としてクラブを捜索した。当局は、その死亡事件がBassianiに関連していると見ている。しかし、クラブ側が5月7日(月)にFacebookに投稿していたステートメントによると、同店では「悲惨な死亡事件は何も起きていない」とのことで、こうした動きは右翼政治団体が「私たちのクラブの信用を落とす」為に行なっている「終わりのない中傷運動」の一貫だと主張している。 Bassianiは今回の強制捜査を受け、新たなステートメントを発表。「約60人が逮捕され、」その中にはクラブの共同創設者であるTato GetiaとZviad Gelbakhianiが含まれているという。「ジョージア政府は特殊部隊を出動させトビリシのクラブを強制捜査、平穏な抗議者を殴りつけ、ただサポートしようとその場にいたクラブのオーナーたちを逮捕しました。」「政府の公式な説明によると、彼らはドラッグディーラーの逮捕を目的としていたようですが、全くの冤罪です。」また、Gelbakhianiが逮捕時に警察側から殴られていたとの目撃談も報告されている。 警察の突入時にBassianiでプレイしていたのは、Sa Pa名義で知られるドイツ人DJ James Manningだ。「午前1時頃に武装警官4-6人くらいが突入してきた時は、(スタッフを含む)5〜15人くらいが室内にいた」と、彼はResident Advisorに明かした。「その後クロークにいた女の子がやってきて、クラブに強制捜査が入ったと僕に説明した。(警察は)銃も持ってきているとジェスチャーでこっそり教えてくれたけど、そのことをあまり大っぴらに表すのは躊躇っているようだった。僕が階段を登ってクラブを離れようとしたら、階段では何かがチョークに囲まれて置かれていて(シケモクみたいに見えた)、その横にはA、B、Cという印があった。まるで犯罪のシーンみたいだったよ。」 Café Galleryの元ブッカーであるMariam Murusidzeもまた、Resident Advisorの問い合わせに答えてくれた。「昨日起きたことは、クラブだけのことではありません。この国が持つソビエト時代の過去と、私たちがかつて暮らしていた独裁政治時代、そして私たちがこの国に求める未来の間で起きている闘いなんです。」 Murusidzeは、この一連の動きのタイミングは大きな意味を与えたと続けた。彼女によると、最近の薬物関連死が「起きたのは、ちょうど国会でより寛大な薬物の取り締り法が議論されていたのと同じ時期でした。だから皆こう思ったんです。もう少しリベラルな薬物政策ができる、私たちにもチャンスができると。そしたら今回のことが起きて、決議は延期されました。ということで、前後関係はとてもはっきりしています。」 ジョージアは、非常に厳しいゼロ容認の薬物政策を守り続けている。警察による無作為の薬物テストは日常的に行われており、少量の快楽目的の薬物所持が発覚した場合でも数年間の懲役に繋がる。トビリシのクラブは、国の薬物関連法の改正を求める運動の最前線に立っており、特にBassianiは、活動家団体White Noiseと結束している。 現地時間の本日午後3時からは、国会前で強制捜査に対するデモが行われる。以下は Bassianiの共同創設者Zviad Gelbakhianiが逮捕される様子を捉えた映像だ。
    Resident Advisorではこれまでに度々Bassianiとイベントを共同企画しており、2017年にIn Residenceシリーズを開催、今年6月には24/7シリーズを予定している。 新しい情報が入り次第、引き続きお伝えする。
RA